昔の日記

2/26〜2/28 八方クヌルプツアー後編その他


2/26

さて、八方クヌルプスキーツアー最終日。

『明智小五郎アミューズメントパーク』(推理しながら進んでいく遊園地。ちなみに現実には存在しない)の夢を見て、飛び起きたわたし。
時計を見ると、やはり鳴る前。
洗面を終えて部屋に戻ってみると、千織さんも由香さんもきっちり起きている。気合いが入ってるぞ!

『明智小五郎アミューズメントパーク』の詳細を千織さんに語ると、お返しに『過去に見た新本格テーマパークの夢』の話をしてくれた。レストランのメニューに『法月綸太郎ジュース』があったそうだ。やっぱり千織さんてすごい。

午後にはもう帰るから、きびきび行動しないとね!と、早スキーウェアに着替えて食堂に降りると、誰もいない。食べ終えるころに他の人たちがダラダラ現われる。
どうしてダラダラしてるの!!
聞けば大方が、午前3時くらいまで長話していたとのこと。露骨に「かったるいから滑りたくないんだもんね〜」な顔をしている。昨日来たばっかりのK木さん@風邪引きが一番つらそう。酷使されてる。
「み、みんなが行かないなら、行かなくてもいいよ」と譲歩するわしら。そこで、いつもさわやかな貫井さんが「ぼくと翔くんはいきますから、大丈夫ですよ!」と頼もしいことを言ってくれた。うーん、頼もしい。
装備を整えて玄関を出ると、貫井さん、翔くんだけでなく、大森さん喜国さんもばっちり着替えていた。大森さん「残っても仕事できそうにないしなあ」と言う。喜国さんは特に理由を言わなかったが、由香さんが行くからだろう。多分そうだろう。

低いゲレンデで2回ほどおさらいをして、林間コースのある上へ。それにしても、やはりリフトが怖い。ガコガコいいながらかろうじて独力で斜面を滑り降りるわたしも、ふたり乗りのリフトをひとりで乗るのは怖い。だって尻のおよいじゃうスペースがあるから。あくまで誰かが来るのを待つ。
「あ、翔くんだ。翔くん一緒にリフト乗ろうよお」
「いや」
…ちっ。ナンパ不成功。
「喜国さん、一緒に乗ろうよお」
「おう」
乗ってくれた。でも、
「あ、河内さん、足元見て!あ、あっちの底の方おもしろいなあああ!!」とずっと指差してくれる。当然わざと(笑)
貫井さんと乗ったときは「どうして怖いんですか?」と聞かれたので、延々と説明する。でもわかってくれないみたい。「えええと、急斜面と平行に昇りはじめた瞬間にね、背後の谷底を想像するの、想像というか、生理的にわかっちゃうというか…」「…高所恐怖症って、理屈っぽいんですね」真面目にうなずく貫井さん。ここに来て説明してくれよ、法月さん!

頂上に着いてみると、全員がそろっている。喜国さん、大森さん、翔くんで、どうやら競争していたらしい。幼少(幼少って言っても、今も小5だけどさ)からスキーをやっていた翔くんがほかの大人にハンデを与えて滑っているらしい。大学時代スキーをやっていた貫井さんは、今ジャッジ。で、雁首そろえて貫井さんの到着を待っていたわけ。うーむ、普通の小学生に勝っても嬉しかあないけど、こと翔くんに関しては別かもね。突然わたしは他のメンバーの滑りを全く見ていないことに気づく。自分のことをやるのに手一杯で、今まで余裕がなかったのだ。
そこで、最後に滑りだすことに決め、鑑賞。
一番初めに飛び出した喜国・大森コンビ…は突貫小僧のように突っ走って行って、すぐに隠れてしまった。斜面がでこぼこなので、縁ぎりぎりに立つことができないわたしの視界は、雪コブに遮られてしまうのだ。数秒遅れで矢吹駆…じゃない、笠井翔が行く。うーん、理性的な滑りだ。ゆったり行く千織・由香のフォームを見て、貫井さん、「ふたりとも、上手くなったなあ。安心な滑りですよね」と感嘆している。当の貫井さんと言えば、しゅん、と一瞬で滑り降りちゃう。長身なのでまた目立つ。大学時代『根性』の一言で訓練されたスキーとは、全く思えないす。
そういう風にいろいろ感じたりもしたのだが、初心者の目には所詮「みんなうまいじゃん」としか映らないのだった。

見送ってから、おもむろによいこらしょと滑り出す。途中『このままのルートだと上級者コースへはいりこんでしまうぞ、絶体絶命。次回へつづく!…そんなことできるかーい!』な危機を乗り越え、リフトでリターン。
さっきと同じ状態で集まっている。まだ競争の観戦かと思いきや、アクシデントがあったらしい。
由香さんが教えてくれる。
「大森さんがね、突き指したんだって」
「え?」
「3回転しちゃったの、大回転のね」
「だ、大回転?」
「マイヤーって見た?あんな風にとんじゃったんだって」
マイヤーと聞いて、事態がようやく飲み込めた。
何故かというと、この長野五輪まで、大回転のことをエアリアルだと誤解していたのだ。
それがまだ抜け切っていなかった。『大回転』と言うのが耳に入ってまず頭をよぎったのが、ダブル・フル・フルで宙を舞う大森さん…
すごい。
(ちがうって)

でもその後も、あいかーらず競争に精を出していたので、戦っている男は脳内物質がいろいろ出て、今のとこは痛くないらしいというのが良くわかった。

昼近くなってきたので、林間コースを下山。途中山側に繁る木につっこんだり計3回したけど、おおむね無事に降りてきた。それにしても喜国さん、途中、前方を滑っている人の背にむかで競争状態でとりつきながら滑る遊びを発見したらしい。誰彼かまわずくっついて、またそれに大森さんがとりついたりして(笑)楽しんでいた。由香さんは「子供なんだからっ」と怒っていたが、いやあ、やっぱそゆとこがイイよね、喜国さんて。

無事、休憩所に着き、『山の上のネギトロとエビはどっちが食いたくないか。一対二でエビの負け』なんかのハナシをしながらご飯。カレーは意外に辛いらしく不評。

クヌルプに戻り、帰り仕度。内風呂に初めてはいったけど、気持ち良かった。車で帰る笠井さんとこと我孫子さんとこと別れる。えーん、さびしいよー。

オーナーの愛川さんに車で送ってもらって駅に着くと、発車10分前、おみやげを買うのもそこそこに列車に乗り込む。喜国さん、由香さん、大森さん、貫井さん、K木さん、そして東京で対談仕事のある法月さん。K木さんの買った『少年チャンピオン』ぺらぺらめくったりやら、メフィストの最近の応募作の話やらをする。『番長小説』とか。

しかし、流石の剛の者たちも心底疲れていて、どこか放心。たらたらしゃべり続けているのがすごいけど。見ると大森さんの突き指が青く腫れあがっている。うう、商売道具なのにどうするんすか?

そうそう法月さんの長編進行状況を聞いた。188枚。

八王子で貫井さん、喜国さん、由香さんが降り、新宿で3人とも別れる。
うーん。身体をひねってみるが、全然痛くない。これってすごいかも。
…ふと、そこで、あることに気づく。
笠井さんの滑りを、一回も見ていなかった。

C塚さんの顰蹙猿楽町日記、このツアーのことがのる第五回は、3/17アップ予定だそうです。。伝言板もよろしく。


2/27

今日から仕事。夕べからやりたかったのだが、さすがに疲れていた。

筋肉痛は全くなし。数ヵ月前から、休み休みにしろやっていた、スクワットその他がよかったのだろうか。

ところが、目が痛くて、涙が止まらない。サングラスをかけていなかったのはスキー教室の前半だけだったのだが、それだけでやられてしまったのだろうか。

枠線の一部だけを引いて、早寝。


2/28

今日も筋肉痛なし。この分ならもう起きないと思う。

ひたすら机の前に座る。しかしながら、下書きが全然描けない。前々回のドツボ再来だろうかと、恐ろしくなる。