津田理子(つだみちこ)profile

津田理子は、四歳でピアノをはじめ七歳でモーツァルトのピアノ協奏曲を公開演奏をし、ピアノ曲や歌曲などの作曲を試みる。日本学生コンクールなどで度々優勝し、東京芸術大学に入学すると安川加寿子氏に師事。更に同大学院にて研鑽を積み、渡欧し、ベルギー、ブリュッセル音楽院で名ピアニストのエドワルド・デル・プエイヨに師事した。

1976年にはハエン国際ピアノコンクール優勝、併せてスペイン賞も受賞。
1978年にはチリ国際ピアノコンクール第2位。
1980年にはサンタンデール・フェステイヴァルにて、優れたスペイン音楽の演奏を行ったピアニストに与えられるスペイン賞を受賞。

常にコントロールのきいた音、響きが出せるというピアノ演奏は、リストの弟子、マリー・ジャエル女史の研究したテクニック(シェーズバス・テクニック)を基にしたもので、帰国して公開レッスンを積極的に行うなど、その普及に対しても津田理子は努めている。

現在、津田理子は、スイス第1の都市であるチューリッヒを中心に積極的な音楽活動を行っている。
ヨーロッパをはじめ日本、北米、南米などの有名オーケストラと共演し、好評を博している。中でもチューリッヒ交響楽団の演奏会へ定期的に出演し、多くの協奏曲を披露して耳の肥えたチューリッヒの音楽ファンから高い評価を得ている。
また、ニューヨークのカーネギー・ホールをはじめ、1979年より定期的に帰国リサイタルや世界各国で行っているソロ・リサイタルでは音楽評論家や音楽家からも高い評価を受けている。
この好評に後押しされる形で、2001年より毎年夏、チューリッヒ・トーンハレの小ホールで「津田理子ムジーク・トレッフェン」という室内楽とソロのリサイタル・シリーズを開催。チューリッヒの夏の音楽イベントとして定着している。
この他、ベルギーのCypes社からシューマン、ショパンのピアノ協奏曲、エチュードなど五枚のCDをリリースし、ヒナステラのピアノ曲全集はレコード芸術誌などで特薦となるなど、高い評価を受けている。