火鍋三昧

酸菜白肉火鍋@台北


さてのっけからディープな写真が登場しましたが、上の写真は台北のとある食堂の風景です。 台北では今でもこういった外省人が持ち込んだ食文化が命脈を保っており私たちを楽しませてくれます。

これほどディープなものは日本では望むべくもありませんがそれでも横浜には華人相手の店が多数存在しており、そのような店では台湾と変わらない味覚を楽しむことができます。 ただ、問題は一人で食べるには単価が高いということです。 でもご安心下さい。 横浜橋の若葉では2000円程度で一人前の鍋をセットしてくれます。 一人前と言ってもかなりの量があるので他の料理も楽しむのであれば2,3人でも充分いけると思います。 今回紹介する火鍋も特に注意書きが無い限りは若葉のものです。


まず最初は台式火鍋ですが、これには豚と牛がありどちらか一つの選択です。 ここで変わっているのは両方ともたまねぎとニンニクでかるく炒めていることです。 このやり方はお初ですがたまねぎの甘味と油によってこくが増し鍋を一段と味わい深いものにしてくれます。 沙茶醤も余分な油を捨てて中身だけをだしてくれます。 これを卵の黄身とあえて鍋をくぐらせた牛肉等をつけて食します。 鍋の具は芋頭、燕餃、蛋餃、牡蠣、春雨、春菊、白菜などが含まれていますが、芋頭の味のポイントが香りだということをこの店ではじめて理解できたような気がします。 日本の里芋は軟らかさが決め手。 台湾の紫色の斑点のある芋頭は香りが決めてということのようです。 そう言えば廣東でも香芋という表現があったかと思います。

芋頭の話しが出たついでに阿麗の店の芋頭鴨火鍋も紹介しておきます。 家鴨と芋頭の相性、抜群ですね。 椎茸からも良い味が出ていて絶品でした。

多少脱線しますが芋頭ついでに天龍菜館の芋頭扣肉も紹介しておきます。 若葉や阿麗が台湾から輸入した紫色の斑点のある優良品種を使っているのに対して残念ながらこちらは日本の八頭を使っています。 でも、南乳の使い方がいいですね。 料理が運ばれてきたときの香りが余りにも良いので期待感が一瞬にして頂点に達してしまいました。 味ももちろん抜群です。 ただ本場の芋(香芋)を使った時に味がどう変わるかそのうち体験して見たいものだと思っています。

薑母鴨火鍋は田舎の家鴨をタレに漬けたものと生姜の塊が鍋底(最初に出てくる状態)になっています。 これを腐乳ベースのタレで食すところは天龍の羊の鍋を彷彿とさせます。 これにダンオウ(打某)、キャベツ、凍豆腐などをとりあわせます。 ダンオウはみかけと味は多少異なりますが、春菊です。 ただ日本のものに比べると癖が少なく上品な味わいを持っているので結構気に入ってしまいました。 最初は余りにも硬いので閉口しましたが、この田舎の家鴨噛めば噛むほど味が染み出して来てグッドでした。


台式火鍋の鍋底(左)と基本の具[左手前が芋頭](右)


肉は豚(左)か牛(右)のどちらかを選択


沙茶醤(中央下は卵黄と混ぜたもの)


芋頭鴨火鍋@阿麗(左)と芋頭扣肉@天龍菜館(右)


薑母鴨火鍋の鍋底(左)と基本の具[右上がダンオウ](右)



基礎データ
住所横浜市南区真金町2−18(横浜橋商店街)
電話045-252-4386
営業時間月曜休日
お勧め料理台式火鍋、薑母鴨火鍋、各種台湾小吃など
取材日時2000年冬




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