「夏」をもっとも感じさせるものといえば、僕は「セミの声」です。 今の時期、せせらぎ公園を通ると、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、 ヒグラシの声が入り交じって、大変なうるささです。今年は気温が上がるのが 遅かったので、今こそチャンスと短い命をかけているのでしょう。 セミの中では、アブラゼミ が一番数が多く 見つけやすく、比較的楽に近付けるのですが、ツクツクボウシやミンミンゼミや ヒグラシは見つけるのも近付くのも難しいセミです。 羽根が透明で木肌に溶け込んでしまうし、警戒心が強くすぐ逃げてしまいます。 でもこの日はたまたま、すぐ近くで鳴くツクツクボウシに遭遇し、 辛抱強くゆっくり近付いて、鳴く様子を目の前で観察できました。 ウォウォウォ ウォーシー ツクツクウォーシィー ツクツクウォーシィー ツクツクシィーウォー ツクツクシィーウォー ツクツクツクツク… 他のセミの鳴き方は比較的単調ですが、ツクツクボウシの鳴き方には ちゃんとストーリーがあって、考えながら鳴いているような感じを受けます。 |
![]() ツクツクボウシ 2003/09/12 |
![]() アブラゼミ 2003/08/28 |
![]() ミンミンゼミ 2003/09/12 |
「ヒグラシ」はまだ見つけていません。宿題。(^_^) こうして3種のセミを並べてみると、ツクツクボウシが一番小柄でスマート、 ミンミンゼミはずんぐりとした体型であることがわかります。 |
いよいよ夏、という時期に関東で最初に鳴き始めるセミは、
「シィーーーーー」「シィーーーーー」という高音でロングトーンの鳴き声の
「ニイニイゼミ」だと初めて意識しました。 猛暑となっている 2004 年、このセミの初鳴きを聞いたのは7月3日。 続いてアブラゼミの初鳴きは7月16日。アブラゼミの声はうるさく暑苦しいけど、 ニイニイゼミの声はうるささはあまり感じません。 ちなみに芭蕉の句「…岩にしみ入る蝉の声」はニイニイゼミの声らしいです。 ニイニイゼミの姿はなかなか見つかりませんでした。 声はするけど定位感がなく、木々に目をこらしても全然分からない。 でもこの日、やっと姿を捕らえることができました。 桜のでこぼこした幹に、とても分かりづらい色合いでとまっていた。 体はツクツクボウシよりもさらに小さく、縦に短めで、羽根が半分ほど透明。 気づいてから、あっ、という感じで、見事な保護色です。 |