●トウゴマ | ●トウダイグサ | ●トリカブト | ●毒ウツギ |
●毒ゼリ | ●毒ニンジン | ●ドクムギ |
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<種子> 症状:死激しい下痢、呼吸困難、意識不明で死に至る。4、5粒で致死量。摂取して数時間たたないと中毒症状が現れない。が50度以上の熱を加えると分解する。 |
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米陸軍感染症医学研究所などの研究チームは4日、植物性の猛毒リシンから身を守るワクチンの動物実験に成功したと米専門誌に発表した。現在、リシンに対するワクチンや解毒剤はなく、テロや戦闘で使われた場合には多くの死傷者が出る恐れがある。将来は米軍兵士たちへの予防接種に加えることを目指す。 リシンは、ヒマ(トウゴマ)から「ひまし油」を搾り取った後のかすから抽出される。吸い込んだり、飲み込んだり、あるいは注射されても細胞を壊死(えし)させて臓器不全を招く。注入した場合の致死量は0.0005グラム。 研究チームは、リシンのたんぱく質の一部分から有害部分を除去したワクチンを作製。これを投与したマウス10匹と、未投与の10匹に致死量を超えるリシンを噴霧した。未投与群はみな死んだのに対し、ワクチン群はすべて生き延びた。 ワクチンが、マウスの体内にリシンから身を守る免疫をつくったとみられる。今後、サルで安全性を確かめるのと並行して、大量生産法の開発を始めるという。 米国では今年2月、共和党のフリスト上院院内総務の事務所の郵便室でリシンを検出。昨年秋にも、ホワイトハウスあての郵便物を扱う施設や、サウスカロライナ州の郵便施設でリシン入りの封筒が見つかった。 (2004/08/05 asahi.com の記事より) |
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<全草・茎の汁> 症状:死に至るほどの猛毒ではないが危険である。茎の汁によるかぶれ、皮膚に水泡ができる。口にいれたとき吐き気、腹痛、下痢、消化器官への異常、脈拍異常、けいれん。 |
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<全草・特に根> 症状:嘔吐、呼吸困難、手足指の麻痺、下痢、重症の場合は死亡。洋の東西をとわず、古くから狩猟の矢毒として利用されてきた。現在でも解毒剤は見つかっていない。 |
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毒ウツギの実 |
東京は府中での話。往年名主を勤めていたある人のお屋敷の庭先に、毒ウツギがあって実が熟していた。ちょうど1日中その辺りで遊んでいた子供たちが帰宅後全員、大腹痛を起こして苦しみ始め、あわてて医者を呼んで手当てを施したが、既にどうしようもなく、症状の激しい子は大量の血を吐き死亡してしまった。中に症状が軽くて助かった子がおり、事情を問いただすと、名主の家の毒ウツギの赤い実を食べた事が判明した。 『日本産物誌』<要略> ------------- |
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<全草> 症状:嘔吐、けいれん、呼吸マヒなど。花が4〜5月に咲き、果実はちょうど桑の実のように赤から黒(紫)色に熟す。自生している場所も明るいところで、しかも見た目がいかにも食べられそう、おまけに甘味もあるらしいので食用と間違える事故が毎年多発。知らずにこの実をつかい薬洋酒を作ってしまい、集団で中毒者がでた村があったらしい。 |
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山間の川辺や湿地で 普通によくみかける |
ドクゼリは池や沼地に生える大型の植物で、茎が1メートル以上にものび、夏になると小さな花がたくさん集まって、白いレースのように涼しげに咲く。ここまでくれば間違えっこないのだけれど、小さなぎざぎざの若葉が足元からちょろちょろ出てくる春先は、ワサビよりセリと勘違いされるかもしれない。しかし、水のなかにある根は、セリや、ワサビよりもずっと太く、タテに悪となかはタケノコのように空洞になっていて、あいだにはいくつもの節があり、気色っぽい汁をにじませている。これが何の植物か、一目でわかるのは、その道の専門家か、ドクゼリにあたって死ぬほど怖い思いをした人くらいかもしれない。 植松黎「毒草を食べてみた」 茎のなかも空洞 |
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<全草、とくに根> 症状:激しい痙攣、意識障害、痙攣による窒息死。ドクゼリの初期症状は早く、普通15〜90分であらわれる。適切な処置が遅れると24時間以内に命を落としかねない。 |
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最期の瞬間を迎えるまでの様子を その臨終に立ち会ったパイドンが話している。 あの方は(ソクラテスは)あちこち歩きまわっていられましたが、やがて脚が重たくなったと言われて、仰向けに休まれました。すると、毒を手渡した男(獄卒)は、あの方のおからだに触り、しばらくしてから足先や脛のほうを調べ、それから足の先を強く押して、感じがあるかとたずねました。 「ない」とあの方は答えられました。 つぎに、また脛に同じことをし、こうしてだんだん上にあがっていって、しだいに冷たくなり硬くなってゆくのを、ぼくたちに示しました。そして、もう一度触ってみて、これが心臓まできたらおしまいです、といいました。 もう、ほとんどお腹の当たりまで冷たくなっていましたが、あの方は顔の覆いをとって---覆ってあったのですが---言われました。これが最後のお言葉になったわけです。 これがぼくたちの友、ぼくたちが知るかぎりでは同時代の人々の中で最もすぐれた、しかも最も賢い、最も正しいと言うべき人のご最期なのでした。 プラトン「パイドン」 |
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<全草、とくに根、種子> 症状:神経組織の破壊、筋肉の硬直や麻痺、聴覚障害、体温低下等急速に症状が起こる。葉をセロリや他のセリ科ハーブと間違えて食べる事故が今も多い。他の動物がこれを食べても吸収が遅いので、なかなか死にいたらないが、人間は吸収が早いのですぐに症状があらわれるという。この草を食べた鳥や獣を捕って人間が食べた場合ににも中毒にかかることがある。 |
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道ばたでよく見かける ホソムギも同じ仲間 |
ユーグ・ド・モンホール、ニコラ・ド・クレマンジュ、パオロ・アルベルティ、 青池保子 『サラディンの日』 また、ほかのたとえをお話になった。 マタイによる福音書 13章24ー30節
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<本体に毒性はない> ドクムギが牧草に混入すると家畜が中毒を起こすことがあるというので『毒麦』というが、実際にはテムレンという有毒アルカロイドを算出する菌の寄生によるものである。また『麦角菌』のついたライ麦のことを指したと思われる。菌に侵されなければ“ドク”という名はついていても有毒植物ではない。むしろ“雑草、麦と違って役に立たない”という意味あいが強い。 |
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