掲示板に投稿された夢の中から、心を癒してくれそうなものをセレクトしています。
(その5)





花見  by 神仙 由厨葉  2002/03/22

 
その日私は、祖父の土地にある木を切ったのですが、

それは小さな、しかし私が生きている時間よりは長い時を生きている桜の木でした。

切ったその日の晩、ベッドに入り目を瞑ると、桜の木が目の前にあったのです。

ただ、つけ加えるならば、真っ白な背景に桜だけが立っていたのです。

そして目の前で、蕾がふくらみ、ゆっくりと花開き、潔く散っていく。

悲しくも美しいさまが、何度も何度も繰り返され、

その私一人の花見は、急に終わったのです。

散っている最中でした。

花、枝、幹、根、が全て花びらに変わり散っていったのです。

こうして、この世の全ての美を集めた花見の夢は終わったのです。


青いメロディ by 夢遣い 2002/03/23


大勢のひとが並んで歌っている中を、

ひとりの歌手が、たぶん主旋律を引き受けて歌いながら移動していく。

そのメロディが〈青い〉。

ソロ歌手は〈己〉と言う字をつなげたような形に(ジグザグに)移動してゆき、

その軌跡を貴賓席から眺めていた〈叶××夫人〉が驚いて叫ぶ。

「装飾を取り除いてみると、純粋な○○形式になっているわ!」。

彼女の描いた図を見ると、角々に〈龍門〉〈雲龍〉〈雲門〉〈雲風〉などと書かれている。

いったい何の形式だって言うのだろうね。


神の光  by 夢遣い 2002/04/23

天使とも妖精とも人間ともつかない切下髪の少女が湖畔に立っている。

手には短い試験管を持ち、そこに、ある滴を落とし入れた。

試験管の中に光の核が生まれる。

”わたしを試すつもりなのか”

神の声が殷々と響き渡る。

彼女は光の粒を湖面に落とすのを諦め、その場を去った。

何事もなかったように静かな世界がただそこにある。


神さまを、あやす。 by 夢遣い  2002/04/30

昨日また「神さま」だと名乗る幼児を夢に見た。

今度は男の子だ。

ほとんど赤ん坊と言ってもよいような彼はこちらにまとわりついて離れず、

周りには呆れられながらも、面倒だから好きにさせておいた。


服飾に関する学説  by 夢遣い  2002/05/10


テントがある。

テントの裏側には、神々の祝福を願う文字が埋め尽くされている。

普通の住居だが、これが彼らの習俗である。



ひとりの青年がいる。

彼は村を離れて流浪の身。

彼の衣服の裏にも文字が埋め尽くされている。



衣服とは、旅人が重たいテントの代替品として(神のご加護とともに)持ち歩くためのものであった。

すなわち、彼は、「家をまとう」のである。


映像的には、テントと青年の二つのイメージだけで、

誰かが説明してくれるわけではないのだけれども、

そのような概念が三段論法的に頭に入ってきて、なるほどぉと夢みる主体は納得している。


オーラの雫  by 夢遣い 2002/06/13


 その男性と犬とわたしには、

空中に手を泳がせて光の雫を捉えることができるという共通点がある。

さりげなく掌をひるがえすと、指の間にピンクやブルーの薄い色をつけたゼリーのような粒がついてくる。

オーラの雫だ。

光で遊んでいるとほんとうに楽しい。

彼らとだけは分かり合えているという気がしてやすらげる。


神の書物 by bless  2002/05/10


初めは草原を歩いていたが、

いつのまにか背の低い木々が生い茂る森に迷い込んでいた。

小さな枝が、どんなに頭を下げても短い髪を捕らえようとする。

初めは一人だったはずが、一人二人と増え、いつのまにか同じ場所を目指して歩いている。

その先に何があるのか、誘われるように進んでいった。

彼らのうつろな瞳に惑わされたのかもしれない。

空から降り注ぐ日光は、木々を貫いて時刻は正午だと知らせていた。

木に遮られた視界がぱっと開けたかと思うと、なにか宗教的な集会所のようだった。

中央に大きな円を描いて、泉が湧いている。

その淵に一人の若い巫女。

見たこともない円形の赤い鳥居をくぐり、深緑の泉に集まった信者たちが、

巫女に一礼をしては、水を飲む。

どうやら、長寿の水らしい。

自分には無関係の場所に来てしまったと立ち止まる。

泉の向こうには川が流れていた。

下流にくだり、さらに不思議な場所にたどり着く。

人為的に運ばれたのか、下流にしては不自然にも、大きな石が幾重にも積み上げられている。

呼ばれるように、高く積み上げられた石を下からゆっくりと上っていくと、

石版のような平たい大きな石がすっと音もなく現われる。

青コケに覆われているのになんと神々しいのだろうと思う。

石の上には、古ぼけた書物がある。

(触れてはいけない…)

そう思うのに、手にとってしまう。

何かに恐れるように震えが止まらなかった。

ページを開こうとするが、どこかから、開けてはならないと声がして、

目の前に止まったままの石版に返してしまうのだった。

書物が置かれると、石版はまた音もなく飛んでいってしまう。

(開けなくてよかった)なぜか安堵した。


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