一冊でサンリオSF文庫のすべてを解説してくれるといった便利な本は、私の知りうるかぎりでは存在しません。現物を古書店で一冊づつ買うのと同じように、資料収集もちょっとした記事をこまめに集めていくしかありません。以下は当HPを作成するにあたって参考にさせていただいた資料を順不同で並べてあります。これ以外に詳しい記事がありましたら、ぜひ御一報下さればありがたいです。
SFマガジン 1995年8月号、1995年9月号 早川書房
「空想科学小説叢書列伝」 北原尚彦著
唯一といってもいいサンリオSF文庫について大局的に紹介した記事で、最も参考にさせていただきました。北原氏にはこの場をかりてお礼申し上げます。
本の雑誌 55号 本の雑誌社 1987年
「さらば、サンリオSF文庫」 大島豊著
(サンリオSF文庫全刊行リスト併載 遠山浩伸作成)サンリオSF文庫終刊直後に発表された記事で、おそらく最も早期に終刊を惜しんだ内容と思われます。刊行リストは全部で196冊で「ザ・ベスト・オブ・サキ2」が欠落しているのが残念です。
ニッポン文庫大全 紀田順一郎+谷口雅男監修 ダイヤモンド社 1997年
「サンリオSF文庫全目録」
全冊のリストと未発刊作品の一部が掲載されています。紀田順一郎氏のコラムも同時掲載。
文庫中毒 井狩春男編著 ブロンズ新社 1992年
絶版文庫目録 サンリオSF文庫[サンリオ]
全冊のリストではありますが、著者の五十音順でのならびで抜け落ちもあるため資料的価値には乏しいものです。
PKD博覧会 トーキングヘッズ叢書No.10 アトリエサード編集・発行 1996年
「サンリオSF文庫とP・K・ディック」 鈴木たかし著
サンリオのディックに対する扱いについてかなり詳しく言及してあります。ディックの作品のうち5冊の解説を再録してあります。
別冊宝島79 世紀末キッズのためのSFワンダーランド JICC出版局 1988年
「SF見栄講座」 大森望著
「将来の稀覯本予想」 残間浩章著
サンリオに関する記述はごくわずかですが、撤退直後に出版された本のため当時の古書店での狂乱的扱いがうかがわれます。巻末のブックガイドにもサンリオの作品が多数とりあげられています。
活字中毒養成ギプス ぼくらはカルチャー探偵団編 角川文庫 昭和63年
新教養主義のススメ-失われた文庫本を求めて 浅田彰 高橋源一郎対談
撤退直前頃の対談のようです。サンリオの特異な作品をいくつもとりあげてその特殊性および稀少性に賞賛を贈っています。二人の現代文学に対する博識ぶりに驚嘆する対談です。
SFマガジン 1998年7月号 早川書房
「バベルの塔から世界を眺めて」 北原尚彦著
前述のコラムから引き続いて現在も連載中の北原氏の国別翻訳SFの解説です。この号では「サンリオSF文庫から刊行されたフランスSF」をまとめて紹介してあります。
SF万国博覧会 北原尚彦著 青弓社 2000年
上述のSFマガジン誌で連載されたコラム(「空想科学小説叢書列伝」、「バベルの塔から世界を眺めて」)をまとめた本が出ました。現在入手できる唯一のサンリオSF文庫に関する資料といってもいいと思います。その他の叢書についても資料的価値は高く、SF者にとっては必携にして必読の書です。
神という機械への夢 大宮信光監修 サンリオ 1982年(入手完了!)
サンリオSF文庫のカバーアート集です。詳細はここ。
まだまだたくさんあるとは思いますが、私が集めたのはこの程度です。探求本とともにこういった情報も募集しています。
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