- バスを杉野で下車し集落の途中から舗装された林道に入った。登山口の白谷出合までの間で猿の群れがいた。白谷出合には真新しい小屋があった。小屋の中には登山者用に地図が置かれていた、水に濡れてもよい立派な紙質の地図だった。一枚いただいて出発した。
- 登りは白谷コースを取った。最初は林道歩きだった。10分も歩いた標高約300m地点から右手の斜面に登山道が付けられていた。まっすぐ進む方の林道には通行止めの標識が有った。
- 登山道は小さな沢沿い付けられていた。標高約380m地点で沢を離れ植林帯の斜面の登りになった。植林帯を登って行くと別の林道に出た。山頂方向とは反対の右側に40mほど進むと正面に金糞岳が見えた。林道を左手に下り気味に進むと再び白谷に出た。
- 再び白谷を登り始めた。経ヶ滝付近は紅葉がきれいだった。紅葉を楽しみながら登って行くと五銚子ノ滝に出た。三段に分かれた優美な滝だった。一番上の段は二手に分かれていた。
- 五銚子ノ滝からしばらく沢沿いに登った後、尾根の登りになった。急坂でロープの登りが多かった。標高800m付近は一番紅葉がきれいだった。
- 最後はブナが多くなってきて山頂に着いた。南側のみ展望があるものの霞んでよく見えなかった。
- 山頂からは東峰へ向かった。小ピークを越えたあたりから展望が開けてきた。岩の多い尾根で小潅木の紅葉がきれいだった。東峰は、北から東にかけての展望が良かった。小さなベンチが有った。
- 東峰からは東尾根コースを下山した。しばらく下るとブナの森になった。最初は葉を落としていたが、やがて黄葉の森になった。標高900m地点は、まっすぐ進む金居原集落への道との分岐点だった。この付近の黄葉が一番きれいだった。右へ曲がり東尾根登山口へ向かった。ブナ林は標高800m付近まで続いていた。標高750m付近から登山道の右側に少し植林が出てきた。最後は尾根を右に外れて80mほど下ると登山口に着いた。林道を白谷出合へ戻った。
- 白谷出合の小屋の中で休んでいると、軽トラックがやってきた。この小屋の管理人だった。「きれいな小屋ですね」とほめると「10月に完成した」との事だった。「ぐるっと回って東尾根を下山したんです」と伝えると、「あそこのブナ林は素晴らしいだろ。滋賀県では一番のブナ林だ。先週もコースの刈り払いをしてきたんだ」との話だった。「今日は誰にも会いませんでした。」と言うと、「へー。誰もいないなんて珍しいねぇ。」と青空が出始めた空を見上げながら残念そうに言っていた。「良かったら送っていくよ。」と言われたので、お言葉に甘える事にした。
- 軽トラックの荷台で揺られながら、だんだんと遠ざかっていく横山岳を眺めていた。