- 室堂は雨が降っていた。レインウェアを着て歩き始めた。霧も濃くて視界は50mほどだった。雷鳥沢キャンプ場への下りになるとチングルマの紅葉がきれいだった。
- 別山乗越への登りになると雨がやみ青空も見え始めた。別山乗越では室堂側の風が強く小屋の剱沢側で休んだ。25歳位の男性が「気温5度だ」とザックに付けた温度計を示しながら言っていた。
- 剱沢キャンプ場への下りでは、一瞬、剱岳が見えた。剱沢キャンプ場は風が強かった。テントの四隅をしっかり固定した。テントの室温は4度だった。震えながら夕食を作った。テントは約40張りだった。
- 二日目は晴れだった。室温は1度まで下がっていた。夜間の風のためテントは乾いていた。テントの床には霜が付いていた。
- 剱沢へ向かう下りではチングルマの紅葉がきれいだった。剣山荘からの道が合流して5分ほど下ったところから雪渓の下りになった。雪渓は硬かったので軽アイゼンを付けた。
- 雪渓はスプーンカットの凸凹が有り、歩きにくかった。風が少し有った。登山者が数人下っていた。途中で暖かくなってきたのでレインウェアを脱ぎ、サングラスを付けて日焼け止めを塗った。長次郎谷出合で雪渓歩きは終了した。軽アイゼンを外し、フリースを脱いだ。
- 夏道を下った。別山沢に出た後、100mほど雪渓の上を歩く所が有った。真砂沢ロッジにはテントが4張り有った。四ノ沢出合の先では鎖を掴んで丸太の上をトラバースする所が有った。二股には立派な吊り橋が有った。
- 二股からは急な登りになった。仙人峠との中間付近から上では三ノ窓雪渓と小窓雪渓が良く見えた。仙人峠が近づくとナナカマドなどの紅葉がきれいになった。
- 仙人峠からは水平な道を細かく上下しながら進んで行った。右手には荒々しい剱岳が見えた。池ノ平小屋でテントを張り、すぐ下の平ノ池に行ってみた。池越しに荒々しい剱岳が見えた。テントは18張りだった。
- 三日目も晴れだった。朝のテント内は2度だった。まぶしい朝日の中をサングラスを付けて仙人池に向かった。無風の仙人池では、荒々しい剱岳が鏡のように映り、きれいだった。
- 仙人谷の下りには鎖場やロープが有った。雪渓は2箇所で有った。二つの雪渓の間で、すぐ後ろの団体のうちの一人が宙返りしながら約15m滑落するのを目撃した。(幸い命は助かりへりで救助された。)以後、安全のためヘルメットを着用した。
- 仙人谷を離れると仙人谷ダムに下る急な尾根になった。梯子を何度も通った。ブナ林になってしばらく下ると、ようやく水平な道に出た。水平な道になっても鎖や梯子が多かった。仙人谷ダムに着いてほっとした。阿曽原温泉まで歩きテント泊した。テントは8張りだった。
- 四日目は曇りだった。室温は13度だった。ぐっすり眠ることができた。少し湿ったテントを撤収して水平道を歩き始めた。
- 長くて暗い志合谷のトンネルを抜けたあたりから雨が降り出した。レインウェアを着た。蜆谷ではトンネルの中で雨宿りしながら休んだ。水平道は欅平の上部に着くまで険しい道が続いた。欅平への下りになった頃に雨が少し小降りになった。
- 欅平でタイミング良く出発するトロッコに乗り込んだ。乗り継ぎの宇奈月温泉で汗を流してから帰った。