- スロベニアの首都リュブリアナには13日に着いた。13日午後はポストイナ鍾乳洞、14日は世界遺産のシュコツィヤン鍾乳洞、15日はBled湖を観光して時差ぼけを解消した。
- 登山初日の16日は、Bledからタクシーで登山口のRudno Polju に入った。Rudno Poljuにはバイアスロンの広い練習場が有った。林道から登山道へと入り、木がまばらになってくると花が多くなった。標高1500m付近で森林限界になり、お花畑になった。鹿(シャモワ)を見た。氷河で削られた平坦地 Na jezercu は一面のお花畑だった。峠まで登り斜面のお花畑を見ながらトラバース道を歩くとVelem polju小屋に着いた。
- 二日目、Konjska峠までは太さ1cm位のワイヤーの着いた岩場が所々に有った。White dryad(チョウノスケソウの仲間)がたくさん咲いていた。峠からはエーデルワイスやイワギキョウのような花を見ながら岩屑の道を登った。幅20m位の雪渓が有り、慎重に渡った。Kredarici小屋付近は風が強く風車が勢いよく回っていた。
- Kredarici小屋に余分な荷物を置き、ヴィアフェラータを付けヘルメットをかぶってTrigrav山頂に向かった。太さ約1cmのワイヤーが付けられた急な岩場の登りで剱岳程の急斜面が続いた。Mali Trigrav(小トリグラウ)からは、いくぶんか傾斜が緩くなった。白いポピーのような花(Julian alpine poppy=ユリアンアルプスの固有種)があちこちに咲いていた。良い天気で山頂からは360度の展望を楽しんだ。下りはすれ違いが多く登りよりも時間がかかった。Kredarici小屋に戻り休んでいると夕立になり、遅く着いた人は濡れ鼠になっていた。
- 三日目、ワイヤの付く岩場を通って、Triglavom小屋に着いた。こちらからもTriglavに向かって行く登山者が7-8人見えた。草原を下り、岩と岩屑の道、ワイヤーの岩場、雪渓を通ってDolicu小屋に着いた。風が強く、風車が勢いよく回っていた。
- Dolicu小屋からは岩屑の道を登っていった。雪渓が数ヶ所有った。峠を越え、小さな起伏の続く道を進んだ。急な下りになると下に氷河湖が見えた。岩の間にはマーモットがいた。やがてPrehodavcih小屋が見えてきた。周辺はお花畑の中に白い岩の点在するカルスト地形で、別天地のような所だった。小屋前の草地に寝そべっている人は、あたかも花の中に埋もれているかのようだった。100mほど下には氷河湖が見えていた。夕方と早朝には小屋の回りにアイベックス(アルプスに生息する大きな角を持つヤギ)が歩いていた。
- 四日目は次々現れる氷河湖(セブンレイクと呼ばれる)を見ながら下った。Veliko湖の南側の丘の上にはエーデルワイスが咲いていた。Veliko湖を過ぎると樹林が多くなってきた。Triglavskih jezerih小屋でマッシュループのスープを注文し持参のパンと一緒に食べた。小屋の先のDvojno湖から振り返ると、周囲の白い山に囲まれたTriglavskih jezerih小屋が湖の向こうに見えて絵のようだった。
- 急坂を下り岩壁下の岩屋を過ぎるとCrno湖に着いた。ハイカーが20人程休んでいた。Crno湖からは急な下りになった。途中で15cm位の落石が5m程横を落ちて行き肝を冷やした。Savici小屋ではバスまで1時間ほど有ったので、ヒッチハイクしてBohinj湖へ出た。ホテルで4日間の汗を流した。