- 鳥羽からの連絡船の乗客は途中の答志島(とうしじま)でほとんどが下りてしまい、神島で下船したのは十数人だけだった。宿に寄って荷物を置いてから歩き始めた。
- 洗濯場と呼ばれるかつて住民が洗濯をした水の流れの横を登り、200段以上の階段を登ると八代神社に着いた。小さな神社だった。お参り後、神社の裏手からコンクリート舗装の歩道を登って行った。道脇には水仙が咲いていた。
- しばらく登ると神島灯台に着いた。60歳代の夫婦の観光客がベンチに座って休んでいた。水仙がたくさん咲いていた。脇には三島由紀夫の小説「潮騒」の文を記載した看板が有った。海の向こうには伊良湖岬が見えた。そよ風に吹かれながら昼食休憩にした。
- 灯台からは遊歩道を登った。足元にはカンアオイの仲間が咲いていた。山頂への分岐点には山頂を示す標識は無かった。行き過ぎて下りになったため間違いに気付いた。戻って山頂への道に入った。階段の道だった。
- アンテナ鉄塔の横を登ると山頂に着いた。樹林の中で展望は無かった。
- 分岐に戻り先へ進んだ。やがて戦前に使われていた監的哨(かんてきしょう)の跡に着いた。伊良湖岬側から撃った試弾の着水地点を確認するために作られた施設との事だった。周囲には水仙が咲いていた。カラスが鳴いていた。ここにも三島由紀夫の「潮騒」の文を記載した看板が有った。監的硝跡は観光用にきれいに整備されて展望台になっていた。登ると海の眺めが良かった。しばらくすると20歳位の男女の観光客が来たので入れ違いに出発した。
- 眺めの良い尾根を下って行くと「カルスト地形」に着いた。海を背景に白い岩がきれいだった。歩道を挟んで岩と反対側が学校だった。新しい校舎ができて旧校舎を取り壊しているところだった。
- 水仙の咲く小道を進んで行くと古里(こり)の浜に着いた。海岸に出てみた。誰もいない浜辺では静かな波音だけが聞こえていた。
- 道脇の水仙を見ながら尾根を越えると港に戻った。お酒を売っているお店が一軒だけ有ったので、缶チューハイを購入して宿に戻った。宿では食べきれないほどのお刺身に堪能した。