- 三峰神社から歩き始めた。良い天気で針葉樹の木漏れ日が心地よかった。静かで風の音だけが聞こえていた。
- 妙法ヶ岳への分岐を過ぎると広葉樹の森になった。カエデ、ダケカンバ、ブナの道を登って行った。地蔵峠、三角点峰を過ぎると霧藻ヶ峰の休憩所に着いた。雲が出ていて、良い展望は得られなかった。出発時にはにわか雨が降った。
- 前白岩への登りになると石灰岩の白い岩が多くなった。2頭の猿が登山道のすぐそばにいた。警戒する様子で我々をじっと見ていた。
- 白岩小屋前に着き、初日のテントを張った。水場までは10分弱で。たくさん流れていた。テント場の横の岩からは西方の眺めが良かった。夕暮れまでにはたっぷり時間があった。ゆっくりと夕食をとり、岩の上から夕焼けを眺めて、のんびりとしたひとときを過ごした。
- 翌朝は良い天気で岩の上からは北アルプスも見えた。オオシラビソとダケカンバの森を白岩山へと登って行った。メボソムシクイが盛んに鳴いていた。
- 白岩山は樹林の中だった。ベンチが有り一休みした。白岩山出発時に三峰からのランの人に追いつかれた。
- 雲取山荘からの単独行者と早くもすれ違った後、芋ノ木ドッケの登り口に着いた。「芋ノ木ドッケ」の標識が有った。雲取山荘への巻道を右に分け、芋ノ木ドッケへ向かった。途中で少し道を失った。高い方へ向かっていくと登山道に戻る事ができ時間のロスはほとんど無かった。樹林に囲まれた芋ノ木ドッケで一休みした。
- 芋ノ木ドッケで雲取山への道を離れ長沢背稜に入った。最初の下りではマルバダケブキが少し咲いていた。時々道を失いそうになり行きつ戻りつして進んだ。桂谷ノ頭付近ではヤセ尾根が多くなった。シャクナゲの木が多かった。
- 長沢山へはダケカンバの森の登りで雰囲気の良い道だった。長沢山山頂には石造りの立派な山頂標識が有った。次の水松(アララギ)山は西峰と三角点峰との間の鞍部に道がつけられていた。鞍部で一休みしてコーヒーを飲んだ。
- 水松山からは稜線の南側を巻く道が多くなった。急な上り下りも、ほとんど無くて歩きやすかった。登山者にも会わず、静かな森を黙々と歩いて行った。森を流れる風が涼しくて快適だった。タワ尾根分岐から酉谷山巻き道分岐の間では、沢の源流部が近く、下から沢の音が何回か聞こえてきた。水の流れが10m程下に見える沢も有った。
- 酉谷山への登りはダケカンバの森だった。曇ってきて風が涼しかった。酉谷山山頂は霧で展望は無かった。
- 酉谷山を下ると、すぐに避難小屋に着いた。「小屋の使用は新型コロナのため自粛してほしい」との趣旨の貼り紙があった。小屋の前にテントを張った。小屋横の水場からは水がたっぷり出ていた。天気は回復し、小屋前からは奥多摩の山々が見えた。小屋入口の石段に腰を下ろし、山を眺めながら、ゆっくりと食事をした。楽しいひとときだった。
- 翌朝、小屋前からは富士山が見えた。出発時ににわか雨が降ったので急いでテントをしまった。
- 緩い下り坂が多かった。大栗山までは木の桟道が何ヶ所かで有った。巻き道との分岐から左上へ三ツドッケを目指して登って行った。山頂近くは岩が多かった。
- 三ツドッケは展望が良かった。雲取山や山頂部を雲に隠した富士山が見えた。
- 三ツドッケからの下りに分岐が有り、間違えて左に進んでしまい、一杯水の東の尾根に出てしまった。少し尾根を進んで間違いに気付き、一杯水を通って縦走路を戻った。一杯水は水が出ていなかった。20分ほどのロスで一杯水避難小屋に出た。結局、長沢背稜に入ってから一杯水避難小屋までの間では、登山者に会わなかった。
- よく踏まれた道を東日原へと下った。途中で単独行者とすれ違った。最後はミンミンゼミの鳴く植林帯をジグザグに下り東日原のバス停に出た。