- 忠別岳避難小屋でテントを撤収し、トムラウシ山に向かって出発した。小屋からの雪渓の登りは途中の潅木の様子から前日よりだいぶ融けていた。稜線に出ると風がさわやかだった。
- 稜線からは五色岳に向かって登って行った。時々途切れるハイマツの切れ目ではコマクサが咲いていた。
- 五色岳からしばらくハイマツ帯を進んだ後、雪田になった。さわやかな風が吹いていた。雪が終わり木道になった所で一休みした。木道脇は笹原で小鳥がさえずっていた。
- 化雲岳への道横にはホソバウルップソウがたくさん咲いていた。大岩の有る化雲岳の山頂は眺めが良かった。
- 最初のヒサゴ沼への分岐が過ぎると急な下りになった。花はあまり咲いていなかった。鞍部に二つ目のヒサゴ沼への分岐が有った。一休みした。
- 天沼付近はチングルマやエゾコザクラが咲いていた。天沼の先では雪がたくさん残っていた。岩の間の道が続いていた。ポツリポツリとトムラウシ山から下ってくる登山者とすれ違った。
- 岩のゴロゴロした急坂が始まると、横からナキウサギの鳴き声が聞こえてきた。岩にはペンキマークがかすかに着いていた。急坂が終わると北沼分岐への緩い登りになった。エゾオヤマノエンドウが咲いていた。北沼の端には雪がたくさん残っていた。北沼分岐で休んでいる間に雪が沼に崩れ落ちるドーンという大きな音がした。
- トムラウシ山への登りは大きな岩が多く苦労した。山頂には登山者が二人休んでいた。岩が冷たくて気持ちよかった。
- トムラウシ山から南沼キャンプ指定地へゆっくりと下った。南沼のテントは12張りだった。
- 夜間からの風でテントはだいぶ揺さぶられた。翌朝、気をつけながらテントを撤収して、トムラウシ温泉への下山を開始した。
- 最初は岩の多い道だった。チングルマが少し咲いていた。次々と日帰りの登山者が登ってきた。トムラウシ公園への下りでは雪渓が有った。ちょうど21人組の団体が登ってくるのと重なり、少し待たされた。
- トムラウシ公園ではチングルマとハクサンイチゲが少し咲いていた。雪解け水がたくさん流れていた。風が少し吹いていた。
- 尾根を乗り越えると大岩のゴロゴロしたところに出た。下りきったところでガイドらしい30歳くらいの精悍な男性が客らしき3人を連れて登ってきた。「層雲峡から来た」事を伝えると我々の荷物を見て「2泊か3泊ですか」聞いてきた。「5泊してきた」事を伝えると「上級者ですね」と言われた。少し進んだケルンの所で一休みした。日差しは強かったが風はさわやかだった。40歳くらいの男性単独行がドリップコーヒーを入れて休んでいた。「こういう場所で飲みたかったんです」と言っていた。
- 前トム平を過ぎ、急坂を下るとコマドリ沢上部のガレ場に出た。暑かった。ガレ場を渡ったダケカンバの木陰で一休みした。
- ガレ場から少しダケカンバの林を下るとコマドリ沢の雪渓に出た。雪は柔らだった。下まで沢を下りたところで一休みした。風が涼しかった。小鳥がさえずっていた。
- 沢を離れ、斜面を登り返した。登り切ると緩い下りになった。道は乾いていて歩きやすかった。雪渓が少し有った。所々で笹原になり暑かった。水が足りなくなり、雪渓で少し水を汲んだ。
- 針葉樹が出てくると短縮コースとの分岐だった。分岐からは緩い下り坂をトムラウシ温泉へ下った。疲れも出て長く感じた。
- キャンプ場でテントを設営してからトムラウシ温泉の国民宿舎へ行き、温泉で汗を流した。