- 宇野からのフェリーの乗客は20人ほどだった。フェリーは島の間を抜けて進み、やがて豊島の家浦(いえうら)港に着いた。
- 下船して集落を抜けると見慣れない木の畑が有った。少し実が残っていた。どうやらオリーブの木らしかった。海近くの車道から登りの車道に入ると、民家の女性に「今日は天気が良くて良かったですね。上まで車道が通じているので楽に登れますよ。でも風が強いので上の方は風が舞っていますよ」と笑顔で声をかけられた。声をかけられ少し元気が増した。
- 少し登るととレモンの木が何本か有り、たくさんのレモンが実っていた。道がカーブしたところには「小見山観音」と掘られた高さ80cm位の石が有った。一休みした。
- 更にコンクリート舗装された車道を登って行った。少し暑くなったので途中でフリースを脱いだ。
- 分岐を左に曲がって少し登ると山頂に着いた。眺めの良い場所で周囲の海が見渡せた。中央には展望台が有った。女性の言ったとおり西風が強く、少し体が冷えた。早々に出発した。
- 未舗装の道を進み、突き当たりを右に曲がって平坦な道を進んだ。少し黄葉が見られた。やがて岡崎公園の檀山展望台に着いた。端にはあずまやが有った。あずまやの隣には磨き上げられた石のテーブルと椅子が有った。南側に屋島などの高松市近郊の山々が見えた。島の風下側のため、風は少し和らいでいた。テーブルの回りに腰掛け、ウイスキーのお湯割りを飲みながらくつろいだ。
- 休憩後、突き当たりに戻り、舗装の林道を下っていった。周囲はスダジイの森だった。車はほとんど通らない様子で、落葉がたくさん落ちていた。
- 林道から車道に出て右へ進むと清水前のバス停が有った。休憩所が有り、中には本がたくさん置かれていた。一休みした。
- 清水前から車道を下っていくと無人販売所が有った。蜜柑1ネット200円を購入した。すぐ先には豊島美術館が有った。地面から直接丸い屋根が出ているユニークな形をしていた。あいにく入館時間は終了していた。
- 車道を下っていくと唐櫃(からと)港に着いた。ちょうど高松行きの高速船も出発する時間で、若い観光客が10人ほど待っていた。高速船が出発して静かになった後、我々の乗る小豆島行きのフェリーがやってきた。数人の乗客と一緒に乗り込んだ。
- フェリーは滑るように海を進んだ。甲板からは次第に小さくなる豊島がシルエットになって見えた。