- 大井川鉄道井川線はがけ崩れで千頭~奥泉間がバス代行輸送になっていた。バスの乗客は約10人だった。奥泉駅からの列車の乗客は30人ほどになった。車掌のアナウンスでは途中の「おもり駅」では最近熊が出たため下車禁止との事だった。
- 奥大井湖上駅で下車したのは4人だけだった。他の3人は、いずれもすぐ後の上り列車で引返す観光客らしかった。駅から一人歩き出した。
- 最初はダム湖に張り出した半島状の尾根の登りだった。植林で覆われ、左右には木の間からダム湖が見えた。やがて林道に出た。休んでいると木の間から上り列車が走っていくのが見えた。林道の反対側に続きの山道が有った。登っていくとすぐに伐採地が有った。眺めが良かった。
- 尾根は標高1200m付近まで植林が続いた。1200m付近からは、いったん雑木林になった。落ち葉を踏みながら登って行った。やがてブリキの屋根がついた小さな地蔵が有った。地蔵を過ぎると再び植林帯になった。稜線手前で右寄りに道が付けられ、ちょうど山頂と北東側の小ピークとの間の鞍部に出た。鞍部からは雑木林の登りになった。
- 山頂は雑木林に囲まれたいた。ベンチが有った。西側には木の間に黒法師岳や大無間山が見えた。北東側の木の間には富士山が見えた。南東側に数分下ると石のゴロゴロした天狗石が有った。天狗石と山頂との間の日のあたる場所に腰を下ろして休んだ。暖かで昼寝をしたくなる雰囲気だった。山頂から智者(ちしゃ)山方面へ50mほど進んでから右手の猿見石山方面へ折れると電波反射板が有った。眺めが良かった。
- 山頂から智者山までは雑木林が多かった。智者山は南方に展望が開けていた。智者山からは植林の急な下りになった。林道に出たところで少し右に登ると続きの山道が下っていた。
- 山道は智者神社の社殿の脇に出た。智者神社からは舗装された車道を下った。平栗集落では夕暮れ迫る中、茶畑の向こうに寸又峡周辺の山々が見えた。
- 千頭駅へ着いたときは薄暗くなっていた。駅前のみやげ物やで腹ごしらえのためのお菓子を買って電車に乗り込んだ。