- 亀嵩駅からのバスの乗客は3人だった。玉峰山入口で運転手に「今日は登っている人はいないと思いますよ」と見送られながら車道を歩き始めた。
- 車道は登るに従い雪が出てきた。2cmほど積もっていた。登山者と思われる足跡が付いていた。わだちの所だと滑るので、なるべくわだちを避けて歩いた。
- 車道の終点が登山口だった。最初は雪が踏みつけられた急坂だった。滑り防止で軽アイゼンを付けた。分岐で右手の沢の方に進むと岩の間を落ちる雄滝に着いた。雄滝からそのまま山道を上に登ると元の登山道の続きに出た。
- 4-5cmの積雪の山道を登っていった。同行者が間違えて左右逆に軽アイゼンを付けていたので途中で外れてしまい探しに戻って10分ほどロスした。沢を離れると植林が終わって明るい道になった。雌滝方面への分岐が有りベンチが有った。一休みした。
- 分岐からの登りはアカマツの多い灌木帯で日が差すために雪が溶けて地面が見えているところも有った。ジグザグに道が切られていた。小窓岩が有り、くぐって通った。
- 登るに従い雪が増えていった。前衛峰の下のベンチの所でトレースが無くなってしまった。15~20cmの新雪を踏みながらゆっくり登った。
- やがて勾配が緩くなり少し下りの道も混ざるようなった。最後に一登りすると山頂に着いた。意外なことに山頂には反対側から来た登山者の足跡が有った。松が少し生えるだけで眺めが良かった。ベンチが有った。上の松の枝から雪解けの雫が落ち濡れていたので座るのは見合わせた。
- 予定では元の道を分岐まで戻ってから雌滝へ行くつもりだったが、せっかくのトレースを利用させてもらい近道の尾根コースを下ることにした。所々に階段が設置され良く整備された道だった。木がまばらになったところからは大山が見えた。
- やがて小窓岩からの足跡のない道が合流した。そのまま尾根伝いにしばらく下ると玉峰山荘方面へ下る道と雌滝へ向かう道との分岐に着いた。足跡は玉峰山荘方面に向かっていて雌滝方面には足跡が無かった。
- 5cmほどの積雪の道を雌滝へ向かった。大きな岩の下には石仏が2体有った。お参りして少し進むともう1体大きな岩の下に石仏が有った。更に下って行くと雌滝に着いた。落ち口に岩が詰まっていて岩の下から滝が流れ落ちていた。
- 雌滝から先は鉄の階段が設置されていた。階段は次々現れた。融けかけた雪が2-3cm積もっているので滑らないよう慎重に下った。
- 階段が終わって緩い道になり、しばらく進むと登山口に向かう元の車道に出た。行きには滑りやすかった車道も帰る頃には歩きやすくなっていた。集落に出る手前で畑仕事の女性に「山に登ってきたの。雪なのに」と挨拶された。この日、山中では登山者には会わなかった。
- 玉峰山入口からは車道を亀嵩駅まで3km歩いた。駅には早めに着いたので駅舎を利用した蕎麦屋で蕎麦を食べながら列車を待った。