- 煤ヶ谷(すすがや)でバスを下車し、トイレに寄ってから歩き始めた。快晴だった。登山道はよく踏まれていた。
- 沢沿いの道から、やがて斜面を横切る道に変わっていった。鹿のネットが有り、広葉樹林帯から植林帯に変わっていった。
- 物見峠との分岐にはベンチが有った。単独行者が休んでいた。あいさつすると「良い天気なので来た」との返事だった。
- 植林と広葉樹の混ざる尾根を登って行った。稜線との合流点に着くまでに江ノ島、三浦半島、房総半島が見えた。次第に紅葉が色づいていった。
- 稜線に出てからは、少し尾根が細くなっているところが有った。西側がガレ場になったところでは丹沢の主稜線が見えた。北峰への登り口にはベンチが有った。付近は紅葉が特にきれいだった。この付近で3人組とすれ違い、足早の単独行に抜かされた。
- 北峰へは急な階段の登りだった。北峰に登ると今度は鎖の付いた急な下りになった。更に中央峰から南峰への登り返しにも梯子と鎖が有った。
- 最高地点の南峰では単独行者が休んでいた。ベンチが有った。紅葉がきれいで、木の間からは丹沢山が見えた。単独行者が不動尻に下山して行くと我々だけになった。しばらくすると、登りで抜いた単独行者が登ってきた。どうやらベテラン登山者らしく、「こんなに見えることは珍しい。山頂に小屋が有るのが塔ノ岳で、あちらに見えるのが蛭ヶ岳だ」と説明してくれた。
- 下山は不動尻へ向かった。大山との分岐付近まで紅葉がきれいだった。分岐にはホオの落ち葉がたくさん落ちていて道が分りにくいほどだった。斜面の下りになると風が少し和らいだ。
- 急坂をジグザグに下るとやがて沢に出た。少し沢沿いに下った所でザックに付けていたポットを沢に落としてしまった。10mほど下って取りに行った。沢登りのツメのような感じの所で、少し苦労した。ポットは沢の水たまりに浮いていた。幸いロスタイム10分弱で無事回収できた。
- 沢沿いの道は所々に鎖場が有った。ミツマタの木の多い不動尻からは林道の下りになった。暗いトンネルから車道へと下り、広沢寺温泉入口バス停に着いた時は、次のバスまで20分ほどだった。バス停の丸太で作られたベンチに腰を下ろし、楽しかった山行を振り返りながらバスを待った。この日に会った登山者は6人だけで静かな山行を味わえた。