- 鹿児島からの夜行のフェリーは前回の便が欠航だったせいか8割くらい席が埋まり混んでいた。フェリーは諏訪之瀬島の東海岸に沿って進んで行った。白い噴煙を上げる荒々しい火口が見えた。
- 石切港には宿の主人が迎えに来ていた。車で集落に移動した。御岳に登るには登山届の提出が必要との事だったので、休憩後に役場の出張所に登山届を提出しに行った。
- 宿に余分な荷物を置いて出発した。ウグイスが鳴く車道を登っていくと視界が開け牧場に出た。そのまままっすぐ山道を登ろうとしたら、宿の主人が車で追いついてきた。「旧道は荒れているので車道を登った方が良いですよ」と教えてくれた。車道を登ることにした。法面に咲くピンクのアラゲサクラツツジを見ながら標高320m付近の登山道の入口まで登った。登山道入口にはしっかりした標識が立っていた。
- 樹林帯の中の良く整備された登山道を登って行った。やがて視界が開けて火口のような平坦地に出た。黒い石が敷き詰められていた。更に潅木帯をしばらく進むと標高450m付近で溶岩のガレ場の尾根に出た。赤いペンキマークでルートが示されていた。少し風が強かった。一登りした尾根の右手で風を避けながら昼食休憩にした。集落の先には飛行場が見えた。海の向こうには悪石島と平島が見えた。
- ガレ場の尾根を登って行くと小ピークが有り茂みが少し有った。石の多い尾根を更に登って行くと、アンテナとソーラーパネルの設置された地震計が有った。地震計から先の道ではペンキマークが無くなった。岩だらけの尾根だった。登りやすそうな所を選んで道なき道を進んで行った。岩の間には火山灰が詰まり、見た目よりも歩きやすかった。
- 標高720m地点まで登ると左手に旧火口が見えた。火口には茶色い水がたまっていた。山頂方面には「立入禁止」の立て札が立っていた。天気は良くなり青空が広がっていた。行く手の山頂の反対側からは白い水蒸気が盛んに上がっていた。風が強かったので立入禁止地点から少し戻った岩陰で風を避けながら休んだ。
- 下りは砂地に着いた我々の足跡を拾いながら歩いた。地震計の先で風が強まったので小ピーク手前の茂みで風を避けながら一休みした。
- ペンキマークの着いたガレ場を下り、潅木帯に入ると風は弱まった。登山道の入口からは車道をゆっくり下った。宿に着く頃にはすっかり晴れ、宿からも山が良く見えた。
- 翌日、港に送ってもらう途中で飛行場に寄り道してもらった。御岳や海の眺めが良かった。下には学校が見えた。隣りの平島から諏訪之瀬島に近づいて来るフェリーが見えた。