- 奥多摩駅からのバスは約40人の乗客で満員だった。川乗橋で下車したのは約30人だった。ほとんどが川苔山に向かう人達で、笙ノ岩山(しょうのいわやま)への鳥屋戸(とやど)尾根に取付いたのは我々だけだった。
- 植林の急坂がしばらく続いた。最初の休みは広葉樹が出てきて平坦になったところで取った。休憩地から再び植林になり標高820m付近でようやく広葉樹林帯になった。天気が良く快適な木漏れ日の道だった。エゾハルゼミの鳴き声が増えてきた。木の間を涼しい風が抜けていき心地よかった。1090m付近で岩が少し多くなってきた。更に登ると右半分が植林、左半分がブナとミズナラの森になった。エゾハルゼミが盛んに鳴いていた。
- 笙ノ岩山(しょうのいわやま)は広葉樹林に囲まれていた。更に進むと塩地ノ頭への途中から右側が松の疎林になった。幹の間から川苔山が見えた。尾根道には少しサラサドウダンが咲いていた。
- 道は左が広葉樹林、右が植林の事が多かった。巻道との交差点手前で単独行者とすれ違った。巻道交差点からは、やや急になった。両側広葉樹の森になり心地良かった。
- 白い岩が増えてくると蕎麦粒山山頂に着いた。東側が防火帯になっていて展望が開けていた。川苔山の先に関東平野が広がっていた。山頂周辺には蝶が二匹ずつ涼しい風に吹かれながら舞っていた。サクランボとチーズをいただき、風に当たりながらゆっくりと昼食休憩を取った。
- 下山は防火帯を鞍部まで下った。途中で単独行者とすれ違った。鞍部からそのまま防火帯を進むと急な登りになるので、右側の道の無い斜面を数分下って巻道に出た。巻道を少し進み、塩地谷への下山路に入った。最初は斜面を横切る道で朽ちた桟道が有り注意して通過した。しばらく進むと尾根上の良い道になった。周囲は植林だった。
- 林道に出た所で、まだ時間が有ったのでコーヒータイムにすることにした。アイスコーヒーとバームクーヘンをいただきながら、涼しくて快適だった山行を振り返った。
- 最後は林道をゆっくりと出発点の川乗橋に下った。この日、山中では二人の登山者に会っただけだった。