- 山形市内は積雪70cm。前日までの新雪が20cm積もっていた。登山口の大平の民家では屋根の雪下ろしの最中だった。今年で3回目との事だった。わかんをはいて出発した。メンバーは全部で14人だった。
- 夏は畑になる雪の斜面を先頭を交換しながら登った。20cm位足がもぐった。やがて杉の植林帯になった。杉の枝に積もっている雪が今にも落ちそうだった。標識があり、正しく夏の登山道を登ってきたことが分かった。
- 植林帯を過ぎると、まばらな潅木帯になった。夏は水場になるという小さな谷を渡ると急な登りになった。ここでちょうど先頭の番になった。送電鉄塔に出るまでの間、5分くらいラッセルしながら進んだ。場所によっては雪が膝の上までかかり、容易に前に進まなかった。あえぎながら鉄塔にたどり着いた。息がしばらく上がったままだった。鉄塔からは眺めがよく、大平の集落や山形市方面が見渡せた。
- 鉄塔からの急な尾根を登って行くとブナの大木が有った。雪の上ですぐ枝別れしていて寸詰まりに見えた。積雪は2m近くありそうだった。
- ブナの木からは少し勾配がゆるくなった。やがて右手に山頂が見えた。杉の木に覆われていた。ルートは左から大回りして山頂に向かっていた。牧場からのルートとの合流地点で、山頂へ向かう二人のスキーヤーの跡に出会った。雪が降り始め、風が冷たくなってきた。木の枝は雪がついて花を咲かせたようにきれいだった。
- 最後のやや急な坂を登るとお寺と休憩所のある山頂に着いた。お寺の屋根からは1mもの厚さで積もった雪が今にもずり落ちそうになっていた。小屋にはスキーの板が2組立てかけてあり、中に登山者が二人休んでいた。小屋の中には囲炉裏があった。わかんを脱ぎ焚き火をたいて昼食にした。この日は会費300円でトン汁が振舞われた。
- 帰る頃には雪は本降りになっていた。払っても次々フリースの上に雪が積もった。行きのトレースを忠実に下った。