- この日の海は穏やかだった。船には30人ほどの乗客がいた。白石島港で下船した。トイレの場所を居合わせた人に聞くと「この先の煙突の見える所だよ」と教えてくれた。
- 海岸を回り込んで歩いて行くと西ノ浦に着いた。きれいな砂浜が広がっていた。途中で砂浜を離れ、住宅地を通っていくと尾根の登り口に着いた。
- 花崗岩の多い展望の良い尾根道で最初のうちは階段が付けられていた。一登りすると高さ5mほどの「はと石」に着いた。岩の凹みを足場にして上に登る事ができた。岩の上からは港と海の眺めが良かった。岩からの下りは足場が少し見にくく苦労した。「はと石」のすぐ先にはベンチが有り、座って休んだ。
- 更に花崗岩の尾根を登って行った。あずまやを見送って進むと高山展望台に着いた。ベンチに座って休んだ。好天で青い海がきれいだった。すぐ先のピークには三角点が有った。
- 展望の良い花崗岩の稜線を進んで行った。鞍部にはサザンカが咲いていた。次に登り着いたのが大玉石だった。高さ6mほどの大岩は、岩の割れ目に鎖とボルトが付いていて上に登る事ができた。上からは周囲の小島の展望を楽しむ事ができた。記録を書こうとメモ用紙を取り出すと風で吹き飛ばされてしまった。岩を下りて落ちていたメモを回収した。岩を反対側に回り込むと、小さな石仏が三体有った。
- 大玉石から稜線をいったん下り、島の最高峰、立石山への登りになった。花崗岩が多く、岩の間を縫うような登りだった。
- 山頂は岩に囲まれた小広場だった。昨日行った六島が近くに見える場所でシートを敷いて一休みした。空にはいつの間にか暗い雲が増えて小雪が舞い始めた。幸い雪はすぐにやんだ。
- 山頂からは、港とは反対側の鳥ノ口へ向かった。展望の良い道で正面に隣りの北木島が見えた。北木島との間の送電鉄塔のそばを通った。鳥ノ口付近では花崗岩の石材がたくさん積まれていた。
- 車道を通って島を横断し、港に戻った。港では居合わせた人から「道はどうだったか」と話しかけられた。「とても良く整備されていた」と答えると、「イノシシが道を荒らすので罠をかけているけれど、なかなか捕まらない」と言っていた。
- 早く着いたので予定の高速船より料金の安いフェリーに乗ることができた。波は静かだった。船室は暖かく、船が滑るように進んで行くうちに眠気に襲われてしまった。