- 釧路から根室に向かう列車の車窓からはオオワシが翼を広げて飛ぶ姿を間近に見てびっくりした。鹿が近寄るたびに列車は徐行した。
- 根室駅前の昔ながらの喫茶店で腹ごしらえをしてからバスに乗り込んだ。春国岱が近づくとバスの車窓からは流氷が見えた。
- バス停から5分ほど歩くと春国岱駐車場だった。海辺に出ると、すぐそばの流氷の間をオオハクチョウの群れが盛んに鳴きながら泳いでいた。快晴で遠くには知床や国後島の山々が見えた。休んでいる間に、相次いで車が2-3台着き、散策の準備を始めた。
- 湿原沿いの木道は通行止めなので、海寄りの迂回路を進んだ。湿原を眺めるとつがいのタンチョウが羽を休めていた。10分ほど進むと迂回路は終わり湿原に向かう木道が分岐していた。
- 木道を進むと迷い込んだキタキツネが我々の方に向かって木道上を歩いて来た。行き場を失ったキツネは少し戻った後、湿原の氷の上に飛び降り逃げていった。
- 木道終点はアカエゾマツの森で、7-8mほどの所に鹿がいた。しばらくすると鹿は森の中に消えていった。終点からの帰りにすれ違った大きなカメラを持った女性に尋ねると「動物を撮りに来た」との返事だった。もう一つのキタキツネコース終点は湿原になっていた。
- 分岐に戻り湿原と海の間の道を先へ進んだ。30分ほど進み砂丘が大きくなったところで引き返すことにした。風も強く手が冷たくなってきたのでオーバー手袋を付けた。
- 帰りには、つがいのタンチョウが薄氷のはった湿原の中にいた。時々氷を踏み抜きバランスを崩しながら不器用に歩いていた。2羽の間隔が10mほど離れると遅れた1羽は飛んで追いついていた。しばらく見ていると2羽並んで湿原の奥に飛び立っていった。
- 駐車場まで戻ると、オオハクチョウは岸からだいぶ離れたところを泳いでいた。
- 帰りにネイチャーセンターを見学した。野鳥に特化した施設で、望遠レンズ付きのカメラを持った男性が係の人に撮影した鳥の写真を見てもらっていた。
- この日は、厚手の手袋でも手がかじかむほど寒かったものの、根室の変化に富んだ自然を満喫できて満足した。
- 最終日は釧路湿原近くの野生生物保護センターを見学してから飛行機で東京へ帰った。