- 香々地(かかじ)からは6kmの車道を歩きだった。川沿いの道だった。対岸に神社(佐古神社)が有ったので寄ってみた。ベンチが有った。
- 一休み後、再び車道を歩き始めた。前方に山が三つ見え、どれが中山仙境かしらと思っていたら、更に左側に低いギザギザの峰が見えてきた。どうやらこれが中山仙境らしかった。「国立公園夷谷」の標識を見てしばらく進むと前田登山口が有った。
- 石仏の多い尾根の道だった。最初の「弘法大師」の標識に導かれて右手に少し入ると眺めの良い岩場に出た。弘法大師像が有った。分岐に戻り、更に登って行くと第一番札所、第二番札所と眺めの良い個所に札所が有った。第三番札所を下った鞍部に三脚を使ってビデオ撮影している3人組がいた。好展望の第四番札所に寄り道して戻る時に、先ほどの3人組が登って来た。「重そうですね」と声をかけると「テレビの取材をしているんです。今度ここを紹介するんです。」との返事だった。
- 第五、第六番札所で振り返ると、先ほどのテレビクルーが第四番札所で撮影しているのが見えた。更に稜線を進み鎖を登ると岩峰基部の第七番札所に着いた。岩に穿たれた穴に石仏が安置されていた。
- 鎖を数本登ると無明橋と名付けられた石の橋に着いた。巻道も有ったが、橋の上をこわごわ渡った。渡った後に、もう一度見てみたら、下は木に覆われているものの絶壁で奈落の底だった。橋を渡ったところはながめが良かったので、昼食休憩にした。海もだいぶ見えてきた。下の方に教会が見えた。やがて男女2人ずつの4人組が登って来た。男性2人だけが橋の上を渡り、女性は巻道を通っていた。
- 鎖を何回か登ると山頂の高城に着いた。三角点と祠、「天照皇大神」と書かれた石碑が有った。眺めが良かった。周囲の山々にも奇岩が多く、さながら木の生えたカッパドキアと言った雰囲気がした。
- 高城の2つほど先のピークで稜線は行き止まりなった。先の道が見当たらないので振り返ると岩の裏に下りの鎖が有った。
- 鎖を伝って急な坂を下ると、絶壁の淵をへつる道になった。この先に道が有るとは思えなかった。手すり代わりの鎖が岩側に付けられていた。やがて隠洞穴と呼ばれる四畳半ほどの板敷きがある穴が有った。隠洞穴を過ぎると杉植林で覆われた谷沿いの平凡な道になった。
- 坊中の下山口からは車道歩きだった。教会のところから中山仙境のギザギザの峰々が見えた。出発点の前田登山口からは、ゆっくり歩いて香々地に戻った。