- 雷電温泉郷のバス停から車道を登り始めた。曇り空ながら漏れてくる西日が暑かった。やがて未舗装の車道になった。蚊が多く、止まると刺された。朝日温泉では建物の中に入り、自販機でジュースを購入して飲んだ。宿の人に「3時半から登る人もいれば、今から登る人もいて、色々ですね」と感心された。登山道は露天風呂の横から始まっていた。露天風呂から出てきたタオルを巻いた裸の男女とすれ違った。
- 本来の雷電峠には登山道は通っておらず、直接山頂に向かって道が付けられていた。峠近くの標識の有る所でテントを張った。あまり平坦ではなかったが近くに適当な場所も無かったのでやむをえなかった。テント場まで約20人、テントを張ってから3人とすれ違った。熊の気配はしなかった。念のためラジオをつけたまま寝た。ワールドカップのドイツ対アルゼンチンの試合に聞き入ってしまった。
- 今回はコンロ無しだったので翌朝はパンだけを食べて出発した。ラジオでワールドカップのスペインのシャビの活躍を聞きながら登った。一方、朝露のため私の靴の中はビシャビシャになってしまった。天狗岩付近からはハイマツの登りになった。ゴゼンタチバナがところどころに咲いていた。日本海は雲の下だった。左下にコックリ湖が見えた。
- ハイマツの切り開きに前雷電山の標識が有った。霧に覆われていた山頂部が見え出し、鳥の鳴き声が増えてきた。
- ニッコウキスゲが脇に咲く登山道を進んでいくと山頂に着いた。半ば朽ちかけた山頂標識が有った。山頂付近は平坦で広かった。羊蹄山がうっすらと見えた。
- 山頂から少し進むと南側斜面に出た。お花畑が広がっていた。しばらく進むと笹の間に切り開かれた緩い下りになった。下りが終わるとやがて五ツ沼に着いた。木道は無かった。うろうろして湿原を踏みつけるのはためらわれた。
- 幌別岳は山頂自体には登山道は通っておらず、少し横を巻いていた。山頂近くの少し広くなったところで休憩した。風がさわやかだった。目国内岳が正面に見えた。靴を脱いで朝露で濡れた足を乾かした。
- 雪田になっている斜面を横切り、やがて水場入口に着いた。分岐からシラネアオイの咲く道を1分程下ると水場に着いた。ミズバショウが咲いていた。
- 水場から目国内分岐にかけては、ぬかるんでいる所が有った。登山道にミズバショウが咲いている感じだった。目国内分岐の手前にはアヤメが咲いていた。行く手の岩内岳は少し霧がかかっていた。
- 岩内岳山頂に着くと、ちょうど霧は晴れだし、岩内の平野が見えてきた。この日初めての登山者に出会った。
- 岩内岳からの下りでは10人程の登山者とすれ違った。八合目付近からは樹林帯になった。最後は遠くの雷鳴を聞きながら、旧スキー場ゲレンデの中の道を下った。
- 帰りのJRは千歳線が雷雨で運休となり札幌からバスで空港へ向かった。