- 下居(おりい)でバスを下り、橋を渡ってコンクリの坂道を登り始めた。集落を過ぎると音羽山観音寺への分岐が有った。間違えてまっすぐ進んでしまい、途中で気が付いて分岐へ戻った。(後で観音寺と善法寺が同じ寺を意味することが分かった。)分岐からしばらくは急なコンクリの道だった。途中で数人の人たちが新年を迎える準備で道を掃除をしているのに出会った。やがて舗装は終わり、砂利の道になった。道路の左端には、ところどころに石灯籠のようなものが立っていた。
- 最後の石段を登ると観音寺に着いた。境内には雪が残っていた。人の気配はなく、ひっそりとして、もの悲しい雰囲気だった。イチョウの古木の下には、朽ちかけた黄色いイチョウの葉がたくさん落ちていた。椅子の濡れていないところを選んで腰を下ろし、昼食のおにぎりを食べた。
- 観音寺からは本格的な登山道になった。雪が残っていた。植林帯の登りで最初のうちは倒木が多かった。風が吹くとキーキーと木と木がこすれる音が不気味に響いた。
- 植林帯を登り詰めると音羽山山頂に付いた。積雪5-10cmくらいだった。人気の有る山なのかトレースはしっかり付いていた。
- 音羽山からはいったん下り、再度、経ガ塚山へと登り返した。経ガ塚山の山頂部だけは植林帯の外で広葉樹林が多かった。日が差して明るい雰囲気だった。山頂のかたわらには石灯籠があった。石灯籠の横の四角な石に腰を下ろして休んだ。
- 経ガ塚山からの下りでは前方の展望が開け熊ガ岳が正面に見えた。日が当たるためか、この付近だけ雪が融けて地面が見えていた。
- 熊ガ岳は植林帯の中で展望はなかった。次の小ピークには小熊ガ岳との記載があった。小熊ガ岳からの下りで三百名山の竜門岳が見えた。
- 大峠は雪が積もり、日も差さないので暗い感じがした。大峠で右折した。山道はすぐに終わり、林道歩きになった。林道も針道まで下ると雪はすっかりなくなった。
- 不動滝でバスに乗ってもよかったが、時間があるので談山神社まで行ってみた。神社の駐車場から、歩いてきた音羽山から熊ガ岳への稜線が見えた。この日、山中では誰にも会わなかった。