- 行きのバスの乗客は4人だった。草木でバスを下車し車道を歩き始めた。茶畑が少しあった。振り返ると谷の間から安倍川対岸の雪の付いた山が見えた。草木集落の先にログハウスが有り、その先に登山口が有った。ポストに登山届けを提出し、山道を登り始めた。
- 沢の左岸の斜面をジグザグに登っていった。植林帯だった。ところどころに雪が有った。手が冷たくなった。標高930m地点に小さな台地が有ったので小休止した。少し暑くなったのでフリースを脱いだ。
- 尾根を乗り越えるところには東峰集落への分岐の表示が有った。東峰分岐からしばらく斜面のトラバース道が続いた後、沢沿いに登る道になった。水場の有る小屋からは桧植林の斜面の登りになった。
- 小さな小屋を見送った後、山頂から西に派生する支稜に出た。ようやく植林から開放された。ブナの木などの生える支稜を登っていくと、笹原になった。振り返ると南アルプスの高峰が白く見えた。積雪は次第に増え20cmくらいになった。
- 大光山の最高点には標識は無かった。雪のせいもあり予定より40分遅れていた。北側の展望が良く赤石岳や聖岳が白く見えた。テント縦走の二人組みがやってきた。「奥の三角点のところで休んだけれども、ここで休めばよかった。ここが一番展望が良かった。昨日は霧で何も見えなかった」と言って、我々のつけたトレースを下って行った。
- 最高点から東へ数分進むと十枚山方面への縦走路との分岐に出た。直進して一登りしたところに三角点と山頂標識が有った。樹林に囲まれて展望は無かった。
- 縦走路を北へ向かった。先ほどの二人組みの足跡が付いていた。ブナの太い木があちこちに有った。ところどころ展望が開け、南アルプスが白く見えた。奥大光山には安倍ノ大滝方面からの、先ほどの二人とは別の足跡が登ってきていた。足跡に従って下山し始めた。
- 尾根の下りはところどころ急で、ロープが張られていた。特に最初のキレット付近はやせた尾根だった。標高1326m地点で尾根を離れ北斜面の植林帯の下りになった。ふかふかの雪で気持ちが良かった。標高1000m付近で雪が無くなった。
- 時間が少なくなったので分岐に荷物を置いて急いで安倍ノ大滝を往復した。二人ハイカーがいた。分岐に戻り、荷物を回収して沢沿いに下った。最後に長い吊橋を渡って少し登ったところにバス停が有った。
- 帰りのバスは15-20人の乗客で混雑していた。静岡駅で急いで新幹線に乗り換え、車内で祝杯を上げた。