- バスの運転手は、まさか尾和田橋で下りる人はいないと思ったのか停留所の案内を直前まで出し忘れていた。あやうく通り過ぎそうになってから降車ボタンを押したので、バスは20mほど停留所を行きすぎてから停車した。
- 旧国道を歩き、鉄橋を渡って林道に入った。しばらく歩くと登山口が有った。「野竹法師」と書かれた標識が有った。
- 最初の岩混じりの急な尾根を登り終えると尾根が広くなり桧の植林帯になった。林床にはシダが一面に生えていた。更に尾根を半分ほど登った標高500m付近からは林床が照葉樹林に変わった。
- ススキの原が右上に見えて来ると林道に出た。舗装されていた。車が一台有った。土手の上で車の主は正月の飾り付けにするのか針葉樹の枝を採っていた。林道脇には広場が有り、向かいの山々が見えた。
- 林道を右へ500m程進むと標識があり、山道に入った。稜線通しの道と巻道が有り少し分かりにくかった。巻道が終わったところが椿尾峠だった。この付近は照葉樹林帯だった。
- 801m峰への登りは桧の植林帯だった。801m峰の先では稜線の右手が刈られていて、南西方面の展望が得られた。嶽山分岐からゴンニャク山にかけては左手が自然林でブナも少し混ざっていた。
- ゴンニャク山は平坦な山頂部だった。右側は杉植林だった。左側の自然林にはヒメシャラも混ざっていた。ゴンニャク山の先、野竹法師との鞍部にはシャクナゲの木が多かった。木の間から法師山や大塔山が見えた。
- 植林帯を少し通った後、ヒメシャラの混ざる自然林を少し登ると野竹法師山頂に着いた。北東方向の木が少し刈られていて、大峰山方面の白い山が見えた。
- 下りは往路を戻った。歩くに連れ、次第に雲の量が少なくなって青空が広がってきた。ゴンニャク山付近では木漏れ日の道を気分良く歩いた。801m峰付近の木の刈られた箇所では日が暖かだった。
- 登山口に予定より早く下りてきたので少し時間調整をしてからバス停に向かった。結局、この日は登山者には会わなかった。尾和田橋でバスを待つうちにすっかり暗くなった。携帯が通じたので暇つぶしをしながらバスを待った。こんな所で乗客がいるとは思わなかったのかバスは通り過ぎそうなスピードでやって来て急停止して止まった。