- 北沢峠でバスを下り、まず甲斐駒に登った。途中の駒津峰では晴れていて展望が良かったが、甲斐駒山頂に着いたときは回りの山々は雲の中になってしまった。登山者が約50人いた。
- 鋸岳への縦走路に入るととたんに人が少なくなった。花崗岩の岩場でウラシマツツジの紅葉がきれいだった。20m程の急な鎖場があり、ストックをザックにくくりつけてから下った。六合石室は最近改築され、床も屋根も真新しかった。6人の宿泊者だった。まだ余裕があり、8人までなら無理なく宿泊できそうだった。
- 翌朝、まず時折ガレ場の縁を通る稜線を歩き、中ノ川乗越まで下った。中ノ川乗越からは岩場が続くのでハーネスとロープを付けた。第二高点へのガレ場の登りもロープを付けていると安心感が有った。ガレ場を登り切るとロープでつながった4人組とすれ違った。第二高点はガスの中で展望はなかった。
- 第二高点からは急な下りで大ギャップ下のガレ場へ出た。登りか下りかはっきりしなかった。支点が有ったので下りに違いないと、確保しながら同行者に10mほど下ってもらった。斜め向こうへ登るルートが見つかった。このルートを登っていくと鹿窓への岩の登りになった。最下部には巻道が有ったが見落としてしまい岩場をそのまま登った。途中から約30mの鎖が出てきた。持ってきた20mのロープでは足りなかったので途中で確保し、いったん同行者に上がってきてもらった。
- 鹿窓をくぐり、ピークを一つ越えると小ギャップへの下りになった。ガラガラと岩の落ちる音がし、何事かと思ったら単独行が登ってきた。小ギャップへの下りは約30mの鎖だった。ちょうど途中に確保に都合良い木が有った。小ギャップからの登りは約20mの鎖だった。下半分は急で、同行者に先に登ってもらい、確保してもらって登った。第一高点(鋸岳山頂)で核心部が終了した。居合わせた釜無川から登ってきた登山者に写真を撮ってもらった。ロープとハーネスを外した。
- 鋸岳山頂からは角兵衛沢を下った。岩がゴロゴロしていて今にも崩れそうだった。同行者が、トラバースするところを間違えて少し下りすぎたら足元から一抱えも有る岩がゴロゴロころがり出してびっくりした。
- 宿泊した大岩下ノ岩小屋は、100m以上の岩壁の下にある窪みだった。テントは3張り程張れそうだった。夜、雨が降ったが、ここだけは濡れなかった。
- 最終日は戸台川を下った。川沿いの登山道は10日ほど前の台風でほとんど使えない状態になっていて、途中の堰堤まで河原を歩いた。膝下の徒渉が1回有った。