- ニセコの最終日はニセコアンヌプリに登る事にした。あいにくの霧だった。登山口のキャンプ場の脇では、朝の竹の子採りをしている人がいて熊よけのサイレンを鳴らしていた。入山届を見ると、この日は、まだ登山者は登っていない様子だった。
- 霧の中を登り始めた。道は少しぬかるんでいた。登山道脇にはタニウツギが咲いていた。10分程登るとサイレンがやんだ。どうやら竹の子採りが終わった様子だった。
- 見返り坂分岐で最初の休憩をした。休んでいる間に単独行者が抜いて行った。休憩後、霧の道を再び歩き始めた。道は良く整備されていた。ニッコウキスゲ(エゾカンゾウ)とハクサンチドリが咲いていた。風が少し強かった。
- 尾根に出たところが展望台だった。霧で覆われ南風が強かった。少し寒いので長袖のシャツを着た。尾根の右側を歩く箇所では風が強かった。
- 黙々と登って行くと、抜いていった単独行者が山頂手前で早くも下山して来た。どうしたのか尋ねると、「霧で風も強く、吹きさらしなので早く下山して来た」との事だった。山頂直下の勾配が緩くなったあたりからエゾカンゾウが多く咲いていた。
- 山頂には誰もいなかった。霧に覆われ風も強かった。山頂標識前で記念撮影をした後、奥の避難小屋に入って休むことにした。避難小屋の中は、風が避けられ採光も良くて快適だった。長椅子に腰を下ろし、コーヒーとおやつを食べてゆっくりした。30分ほど休んでから、霧に覆われた山頂を後にした。山頂にいる間は誰も来なかった。
- 下りでは意外にも登山者14人と次々にすれ違った。若い人が多かった。男女二人組からは「山頂もこんな感じですか」と聞かれた。「霧で覆われています」と答えるとがっかりしていた。標高940mの小さな台地にはケルンが有り、遭難碑が取り付けられていた。
- 最後に少しぬかるんだ道を下ると登山口に着いた。ようやく霧の下に出た。盛んに鳥が鳴いていた。向かいのインフォメーションセンターで更衣室を借りて着替えをした後、車に乗り込み名残惜しいニセコを後にした。