- 奈良県内は霧が濃く、電車は少し遅れ気味だった。短いトンネルを抜け大阪府に入ると霧が晴れ青空が広がった。上ノ太子(かみのたいし)で下車し、まぶしい朝日の中を歩き始めた。
- 竹内街道は古い家並みを通る道だった。わずかな登り坂だった。昔ながらの格子窓や漆喰の壁、瓦の付いた塀などを見ながら歩いて行った。観光に力を入れているのか所々に「竹内街道」と書かれた標識やのぼりが有った。
- 竹内街道の家並みが終わったところで道を間違えて国道を少し先に進んでしまった。間違いに気付いて戻って「ろくわたりの道」入口に着いた。約5分のロスだった。「ろくわたりの道」の車道を通っていくと、今度は歩道に入る標識を見落としてしまった。動物避けの電気柵を越えて畑の中に入る道が正しかった。約5分のロスだった。畑の終わりでは動物進入防止の扉が有ったので開けて通過した。しばらく進むと標識の無い分岐が有った。左に平坦な道を進んでいくと道が無くなってしまった。分岐まで戻って正しい道に入った。ここでも約5分のロスだった。少し登ると高速道をくぐるトンネルになった。トンネルの先で急な階段の登りになった。少し暑くなった。送電鉄塔の尾根に出たところで眺めが良かったので一休みした。風が涼しかった。
- 黄葉を見ながら岩尾根を登って行った。ところどころに「ろくわたりの道」の標識が有った。やがて谷への下りになった。下りきったところで左上に曲がると、鹿谷寺(ろくたんじ)跡に着いた。登山者が数人いた。高さ4mほどの仏塔が有った。仏塔の反対側を1-2分登ると展望台だった。大阪平野南部を見渡すことができた。遠くには淡路島がうっすら見えた。
- 鹿谷寺跡からは紅葉のきれいな尾根道を登っていった。雌岳を巻く道に出たところで左折し鞍部の馬ノ背に向かった。途中には展望台が有った。ところどころで紅葉がきれいだった。
- 馬ノ背には40人ほどの高年登山者団体がいた。雌岳に行く団体とは分かれて雄岳に向かった。名残の紅葉を見ながら階段の道を登っていくと雄岳山頂に着いた。山頂は前後に長かった。社が有った。樹林に覆われて展望はえられなかった。
- 馬ノ背に戻りトイレに寄ってから雌岳に登った。雌岳山頂には先ほどの高年者団体がまだいて賑わっていた。山頂の端のベンチに腰を下ろして奈良盆地の展望を楽しんだ。
- 下りは岩屋峠へ向かった。ジグザグに付けられた道を下っていくと岩屋峠で、すぐ下には岩屋が有った。岩に穿たれた岩屋を見物した。
- 岩屋峠からは植林帯の谷間の道を祐泉寺まで下った。祐泉寺からは車道になった。釣り堀や溜池の脇を通った。振り返ると二上山がきれいに見えた。石光寺に寄ってから当麻寺(たいまでら)に行った。当麻寺の境内から名残惜しい二上山を眺めた後、門前町を当麻寺駅へ向かった。