- 線路と川の間の車道を北へ向かった。集落の交差点に「高根山」を示す標識が有り右に曲がった。踏切を渡ると、やがて涸れた沢沿いの山道になった。谷の下の方だけが植林で、上の方は照葉樹林におおわれていた。七丁から始まり、八丁、九丁と書かれた古い石柱の標識が有った。赤い前掛けを掛けた石仏もところどころに有り、古くから使われてる道のようだった。
- 九丁石柱の少し先に分岐があり、古い石柱の標識が有った。「左 高根道」と書かれてあったので左へ進んだ。十一丁付近には竹林が有った。やがて照葉樹林帯になり、斜面を登る道になった。十五丁の上で尾根に出た。尾根の左側は少し植林されていた。
- 尾根を少し登ると高根山山頂に着いた。神社と石仏、テレビ局のアンテナが有った。東の海側の展望が良かった。白浜の海岸線が足元に見え、向かいには大島と利島が見えた。山頂標識には落書きのように「富士山が見えます」と書かれていた。樹林の切れ目をのぞくと、手前の山の上に富士山のてっぺんだけがのぞいていた。カラスの鳴き声だけが聞こえる静かな山頂だった。暖かな日を浴びながら休んでいると単独行が逆方向から登ってきた。
- 高根山からの最初の下りは防火帯の切り開きの急坂だった。少し階段が有った。海がよく見えたが電線が少しじゃまだった。観光客風の単独行があえぎながら登ってきた。
- 標高200m付近まで下ると照葉樹林帯の水平な道になった。単独行とすれ違った。尾根を二度ほど乗り越すと、ゆるい下りになり、やがて送電線のところで林道に出た。林道を5分も歩くと旧下田街道の車道に出た。
- 旧下田街道から反対側の山道への入口には標識が無かった。地図と磁石で確認して山道に入った。照葉樹林帯だった。しばらく歩くと林道に出た。こちらには山道の入口を示す標識が有った。林道では老夫婦とすれ違った。
- 林道を少し登ると寝姿山山頂に着いた。誰もいなかった。展望は無いものの水仙が満開できれいだった。桜の木が多かった。ロープウェイが近くまで上がってきている山とは思えないほど深山の雰囲気が有った。
- 寝姿山山頂から少し歩くとロープウェイ会社の敷地に入った。舗装された道を下り気味に歩いていくと公園に入り寝姿山のロープウェイ駅に着いた。観光客がたくさんいた。駅からの下りの道は通行止めなので600円払ってロープウェイで下山した。10分おきのロープウェイの乗客は10人ほどだった。