- バスを終点の中津川で下車して歩き始めた。日影は寒かった。体が温かくなった頃に登山口の鎌倉沢橋に着いた。練馬ナンバーの乗用車が1台停まっていた。
- 登山道は沢沿いに作られていた。沢にはナメが多かった。丸太で造られた橋で沢を左右に渡りながら登って行った。落ち葉が多い道だった。鎖も少し有った。登るに従い体が温かくなってきた。法印ノ滝で一休みした時にウールの帽子と上着のフリースを脱いだ。
- 法印ノ滝から少し登ると足元の落ち葉が減ってきて桧の植林帯になった。更に登って行くと尾根コースと沢コースの分岐に着いた。
- 分岐から沢コースに入った。沢の水量はだいぶ減っていた。しばらくは自然林だったが、15分も登ると桧の植林になった。右斜面から小さな落石が少し有った。涸れ沢となった沢をやがて離れ、斜面をジグザグに登る道になった。目印のピンクのテープが付けられていた。稜線が近づくと木の切れ目から奥秩父の山々が見えてきた。最後には少しカラマツ林になった。
- 稜線に出たところで一休みした。山頂とは反対側の稜線には、入り込まないようテープが張られていた。稜線を山頂に向かって歩き始めた。右側がカラマツ林だった。行く手には南天山が三角形に高く見えていた。尾根コース合流地点の手前に小ピークが有り、眺めが良かった。
- 尾根コースが合流すると岩の多い道になった。一登りで山頂に着いた。360度の展望が得られた。目の前には両神山が見えた。群馬県との県境の山々の間からは浅間山が見えた。日が差し、風も無かったので寒さは感じなかった。山頂では携帯が通じた。
- 下山は尾根コースを通った。カラマツ植林の後、桧植林になった。ジグザグに道が切られていて歩きやすかった。沢音が近づくとすぐに沢コースと尾根コースの分岐点に着いた。
- 行きには明るかった沢沿いの道は、すっかり日影になっていた。鎖場と丸木橋はゆっくり下った。登山口では、行きに見た車は無くなっていた。結局、山中では人に会わなかった。
- バス停までの林道歩きは日が陰って寒かった。途中の民家前で70歳くらいの女性に挨拶した。「山は寒かったでしょう」と言われた。「風がなかったのでそれほどでもなかった」と答えた。
- バス停でバスを20分ほど待つ間に体はすっかり冷えきってしまった。