- 杖突峠の駐車場には登山者のものらしき車が3台駐車してあった。この日の降水確率は30%で空は曇っていた。準備をして登り始めた。積雪は2-3cmで固く踏まれていた。先行者は軽アイゼンを付けていた。
- 最初はカラマツ林だった。やがてアカマツの林になった。時々林道が登山道の横に見えた。いったん下って林道を渡ると木道になった。木道は真新しかった。ザゼンソウの群落地との標識が有った。木道を渡り終わるとキャンプ場に着いた。茅葺きのあずまやが有ったので腰を下ろして休んだ。
- キャンプ場からは尾根伝いにシラカバなどの樹林帯を登っていった。勾配はきつくなったり緩くなったりを繰り返していた。東峰までに3人組と単独行とすれ違った。東峰の少し手前に鎖場が有った。足元が氷っているので鎖を少し使って登った。
- 東峰からはガスで展望が無かった。やがて下の方が晴れてきた。薄日も差して天候は回復しそうだった。
- 東峰から西峰に向かった。ブナの木が少し有った。木の枝には霧氷が少し付いていた。木の間から凍結した諏訪湖が見えた。西峰まで思ったより長く感じた。
- 西峰ではちょうど6人組が下山を開始するところだった。付近の積雪は5cm位だった。先に西峰直下の避難小屋で休むことにした。避難小屋の室温は-4度だった。ストーブでお湯を沸かし、カップラーメンを食べ、コーヒーを飲んだ。備え付けのノートに「諏訪湖が見えた」と記載した。
- 休んでいるうちにガスはすっかり晴れた。部屋は少し暖まって-2度位になっていた。小屋の掃除をして戸締まりをし、山頂に行ってみた。中央アルプスや八ガ岳の展望が良かった。南アルプスは雲の中だった。普通は時間の早い方が展望が良いが、この日は逆で、遅く来た方が得だったとほくそ笑んだ。ノートに「中央アルプスが見えた」と記載すれば良かったと思った。風が少しあって寒かった。
- 西峰からの下り、木に着いていた霧氷はすっかり落ちていた。東峰からはストックを使って滑らないよう注意しながら下った。そのうちに手が冷えて痛くなって来た。指を手袋の先からぬいて手のひらで指先を暖めなければ耐えられなかった。途中のキャンプ場での休憩中に手をポケットに入れて暖めてようやく復活した。
- 下山して諏訪大社の御柱を見学した後、鍋で祝杯を上げ、翌日ゆっくり帰宅した。