- 俵沢でバスを下り、車道を俵峰の集落へと向かった。やがて道は茶畑の中を進むようになり、急な斜面をつづら折りに進んでいった。時々車が通っていった。急坂が終わると俵峰の集落になった。集落の中を歩いていると犬があちこちでほえ、落ち着かない感じだった。集落の外れから山道に入った。
- 暗い桧の植林帯の登りは、ところどころにきれいに黄葉した灌木が生えていて単調さを紛らわすことができた。「大滝」と呼ばれる実際には水流が流れ落ちるだけの滝が有った。滝の上には水場があった。更に植林帯を登っていくと伐採地があり、遥か下に安倍川の流れが見えた。苗木は植えられておらず、ススキが多く生えていた。切り株に腰を下ろして休憩した。
- やがて登山道の傾斜が緩くなり、稜線の脇を巻く道になった。ところどころで植林帯が切れ、そこだけ紅葉がきれいだった。リスが木を登っていくのが見えた。途中で稜線に向かう分岐が有ったので稜線を通る道を通ってみた。稜線は踏み跡が有るだけの植林帯の登りで展望はなかった。
- 稜線の登りは、(第一)真富士山山頂まで標高差約100mのところから雑木林になった。ところどころ紅葉がきれいだった。先程分岐した巻道が合流すると、すぐに(第一)真富士山山頂に着いた。最高地点をわずかに過ぎたところに切り開きが有り、東側の展望が開けていた。山頂の標識があった。あいにくと曇り空で富士山は雲の中だった。愛鷹山がうっすら見えるだけだった。名残の紅葉がきれいだった。
- 樹間から眺める第二真富士山の姿が良いので、バスを1本遅らせて行ってみることにした。雑木林が続き、ところどころ黄葉がきれいだった。鞍部からは急な登りになった。ロープが張られていた。勾配が緩くなってくると第二真富士山に着いた。小さな観音像が有り、東側の展望が開けていた。
- 鞍部に戻り、桧植林帯を平野へと向かった。途中で谷間に出ると、植林帯が切れ、広葉樹が多くなった。黄葉がちょうど見ごろできれいだった。時々、谷間の展望が開けた。振り返って見た真富士山方面の紅葉がきれいだった。
- 林道登山口にいったん出た後、更にバス停まで下るため、再び登山道に入った。少しヤブ気味のところや、暗い植林帯の道を下って行った。ところどころに地蔵仏があり「十九番」などと番号が書かれていた。番号は平野に近づくに連れて小さくなっていった。
- 平野にはタイミング良くバス時刻の5分前に着いた。待つほどのこともなく、やって来たバスに乗り込んだ。