- 長野駅に一行4人が集合し、車1台に乗って登山口の荒瀬原に向かった。
- 荒瀬原付近の道脇には積雪が腰くらいの高さまで有った。駐車する場所がなかったので、スコップで雪をかき出して車1台分の駐車場所を作った。登山前の一仕事になった。
- 即心院までの車道は除雪してあった。即心院からはワカンをはいて歩き出した。道のところだけ窪んでいてルートは分かりやすかった。林道に出ると、前日のものと思われるスキーの跡が有った。林道が左にカーブしているところに登山道の標識があった。右に曲がって沢沿いの山道に入った。
- 高度計で標高を見はからって、左に曲がった。林道を渡って広めの尾根に取り付いた。やわらかい雪でワカンを付けていても10cmくらいもぐった。林道を再び越えると、樹林の急な斜面になった。ジグザグにルートを作りながら登っていった。
- 登り着いた稜線は比較的広かった。右に曲がり稜線を歩き出した。最初は、ゆるい登りだった。やがて少し急になった。蟻の塔渡り付近は稜線が狭くなっていた。両側はそれほど切り立ってはいなので通行に支障はなかった。
- 先頭を交代しながら登って行った。10cm以上もぐるので先頭になると汗ばむくらいだった。最後の急登を登りつめると雪庇の張り出した大明神岳の直下に着いた。スコップで雪庇に通路を作って山頂に飛び出した。山頂の雪を1m程掘って平らにし、2張りのテントを張った。
- 翌朝は晴天だった。南から西にかけて素晴らしい展望だった。テント内の水筒の水が半分氷っていた。
- 空身で斑尾山の山頂に向かった。尾根は右側が雪庇、左側がブナなどの雑木林だった。枝にはびっしりと氷が付いていた。山頂直下のブナ林は、たくさんの氷のクリスマスツリーの間を登っていくようだった。
- 斑尾山の山頂は樹林におおわれ直前の華やかさとは一転して地味な感じだった。斑尾スキー場からと思われる踏み跡が付いていた。踏み跡に沿って少し北へ進むとスキー場が見えた。踏み跡から一歩外れるとマシュマロのように柔らかな雪に足が沈んだ。
- 大明神岳に戻りテントをたたんだ。テントの外張りにはたっぷり霜が付いていた。
- 大明神岳直下の急坂をストックを使って慎重に下った。傾斜が緩くなってからは軽快にどんどん下った。集落手前まで来ると、田んぼの雪原の向こうに、ごつごつとした戸隠が見えた。