- 津新町でバスを待っている時は晴れ間ものぞいていた。バスの乗客は5人だった。登山者は他に女性が一人いただけだった。バスを安濃総合庁舎前で乗り換えたときには雨が降り出していた。仲之郷でバスを降りたときは本降りになっていた。「傘を貸しましょうか」と運転手に言われた。「レインウェアを持っているから」と断って下車した。女性登山者は登山をあきらめ、そのままバスに乗って引き返していった。
- バス停横のお寺の軒下で雨宿りして小降りになるのを待ってから出発した。
- 菅原神社からの登りの車道は路肩が崩れて車両通行止めになっていた。車両は迂回路経由で崩れた先に出ることができるようなっていた。
- 林道終点の駐車場には左手にも沢を渡って続く登山道が有った。「平尾ルート・パノラマルート」の標識が有った。この登山道は見送って、まっすぐ続く車両通行止めの林道に入った。標高480m付近まで登り、右手斜面に続く山道に取り付いた。周囲は杉の植林帯だった。霧雨が降り続き、木の枝から雫が盛んに落ちてきた。
- 標高500m地点で右手から踏み跡が合流し、更にその先で山出道の合流点に着いた。標識が有った。ところどころに黄葉した広葉樹が混ざる植林帯が続いていた。
- 小野平・野口分岐を過ぎると黄葉した広葉樹が多くなってきた。上り下りを繰り返し、最後に一登りすると山頂に着いた。雨と風が強く、霧で展望は無かった。あずまやが有ったが、吹きさらしでくつろげなかった。早々に山頂を後にし、小屋(休養施設)に向かった。
- 山頂からアセビの木の多い道を下り、植林帯に入ると、やがて小屋が有った。きれいな小屋だった。小屋のノートで2名ほど同じ人が何度も登っていることが分かった。この日は誰も登ってきていないようだった。
- 小屋を出発した頃から晴れて来た。山頂からの道が合流してしばらく進むと右にパノラマルートが分岐していた。天気も良くなってきたのでパノラマルートを下ることにした。
- パノラマルートに入ってすぐ、振り返ると山頂が霧の中に見え隠れしていた。樹林帯を通り過ぎたところで木がなくなって展望が開けた。ベンチが有り一休みした。紅葉した木の向こうに伊勢の平野が見えた。レインウェアを脱いだ。
- ベンチからアセビの木の多い斜面を下り、再び植林帯に入った。登山道は、元の駐車場まで大きな段差も無く、良く整備されていた。駐車場からは往路を戻った。
- 帰りのバスは行きと同じ運転手だった。「引き返した登山者は、神戸から来て、明日は鈴鹿に登ると言っていた」と教えてくれた。この日は、登山者には会わなかった。