- 温根内(おんねない)ビジターセンターにはレンタルのクロスカントリー用スキーが置いてあった。うっかり地形図をホテルに置き忘れていたのででガイド地図700円を購入してから出発した。
- 釧路川右岸堤防を滑っていると前方に何か立っていた。よく見ると丹頂鶴のつがいだった。しきりに鳴いていたのは人が近づいてきたために警戒の声を出していたのかもしれなかった。80m位まで接近したところで横の湿原に飛んで行ってしまった。鶴のいたところを通り過ぎたとき横の湿原を見たら潅木の間にまだ鶴がいるのが見えた。
- 大島川が右から流れてきたところで暑くなったので上は長袖Tシャツだけになり、下はオーバーパンツを脱いだ。サケ・マス捕獲場分岐への途中で別のつがいの鶴が前方を横切って飛んで行った。
- 堤防を離れサケ・マス捕獲場へ曲がると道の高さが低くなり湿原がぐっと近づいて来た。鹿などの足跡も多くなった。しばらく進むと斜め左前方に鹿が六頭いた。鹿たちは少し逃げた後、横の湿原からじっとこちらを見ていた。
- サケ・マス捕獲場横では雪裡(せつり)川のほとりで潅木に腰かけて昼食のおにぎりを食べた。対岸には鹿の群れが見え隠れしていた。
- 帰りは往路を戻った。帰りには丹頂鶴はいなかった。
- 翌日、細岡駅で通学の高校生で混雑していた列車を一人下り立った。雪が降っていた。車道には7-8cmの新雪が積もっていた。しばらく釧路川と線路との間の車道を滑った。踏切を渡ったところからはゆるい登り坂になった。
- 坂を登りつめたところで右に少し入ると細岡展望台に着いた。ベンチに積もった10cmほどの新雪を払い落とすと、乾いたところが出てきた。正面の湿原には青空が広がってきた。遠くには阿寒の山々が見えた。
- 晴れてきたのでサングラスをかけて出発した。除雪は細岡展望台の少し先で終わっていた。林道にはスノーモービルのような跡が付いていた。時々道を横切る動物の足跡が有った。回りの木々からは、積もった雪が、朝の日の光に輝きながら はらはらと落ちてきた。岩保木(いわぼっき)山の手前まで標高差のあまりない道を滑っていった。
- 岩保木山の手前から木が刈られ展望が良くなった。岩保木山を過ぎ、やや急な坂を下って少し登り返すと電波反射板のあるピークに出た。樹林に囲まれていた。湿原が木の間から見えた。
- 岩保木山まで戻り山頂の南側の展望の良い稜線で一休みした。広々として気持ちが良かった。
- 岩保木山から林道の分岐まで戻り、ゆるい林道を下って行った。岩保木で雪がなくなったのでスキーを外してザックにくくりつけた。遠矢駅ではタイミングよく列車がやって来たのでスキーを手に持ったまま乗り込んだ。