- バスを下車して車道を歩き始めた。途中で未舗装の道になった。左側の網のフェンスが終わったところに林道入口の標識が有った。工事の案内人がいた。「我々はこちらを歩きます」と沢を指さし「帰りは林道を通ります」と説明すると、「工事中で大きな車が通るので気をつけて下さい」と言われた。沢まで下りると水は冷たくて涼しかった。
- 谷は最初は広く、ゆるやかな流れだった。所々に小滝が有った。やがて谷が狭まって来た。岩にはイワタバコが咲いていた。2mナメ滝を登ったところで一休みした。
- しばらくは緩い流れが続いた。水流脇にはタマアジサイが咲いていた。やがて右手の林道が近づいて来た。工事が終わったばかりの真新しいコンクリートを見ながら登ると工事中の所に来た。暑い中、作業者が重機の大きな音をたてて道を直していた。
- 林道ゲートを横に見たところで一休みした。更に登ると林道は崩れて人だけが通れる幅になっていた。その先で景信山への木橋がかかっていた。左手にはベンチが右手にはキャンプ場跡の広場が見えた。
- 更に登って行くと林道を小さなザックを背負った学生風の男性二人が下りてきた。下山中らしかった。上から沢にいる我々に「こんにちは」と挨拶してくれた。
- やがて一つ目の堰堤に着いた。左手から越えた。次の二つ目の堰堤は少し戻って林道まで上がって越えた。堰堤先の緩やかな流れのところで一休みした。
- 更に進むと左手から10mの滝がかかる沢が流れ込んでいた。水量がぐっと減った。狭まった沢を更に登ると2mの滝が現れた。水を被りそうなのでカメラをザックに入れた。滝のシャワーを浴び上半身まで濡れて登った。その上の5m滝は難しそうなので。林道に上がって巻いた。この日の遡行はここまでとした。
- 下りは林道を通った。4人組登山者とすれ違った。途中のキャンプ場の跡地にはベンチが整備されていた。座って冷えた赤ワインと梅酒を飲んで沢歩きを振り返りながらゆっくりとした。しばらくすると雷が鳴り出し雨が降ってきた。横の小屋の軒下に入って雨宿りした。雨は20分程でやんだ。
- 最後は、ゆっくりと林道を下った。工事中の重機の横を通り、入渓点まで来ると、行きに会った案内人がいた。我々を覚えていてくれて「お疲れ様でした」とにこやかに挨拶された。