- 今回の甲武信ヶ岳登山は8人のグループだった。初日は西沢渓谷入口から歩き始めた。林道は新緑がきれいだった。エゾハルゼミが鳴いていた。登山者が多かった。
- 尾根伝いの「徳ちゃん新道」は所々にヤマツツジとミツバツツジが咲いていた。周囲はカラマツと広葉樹の森だった。標高1360m付近からはシャクナゲが咲き出した。標高1619mを過ぎるとシャクナゲがたくさん咲いていた。谷沿いの近丸新道との合流点を過ぎるとシャクナゲはつぼみになった。
- 展望の無い登りが続いた。コメツガの森で倒木が多かった。ルリビタキが鳴いていた。標高2180m付近でメンバーのうちの一人が足をつってしまった。標高2360m付近で初めて展望が開け富士山が見えた。
- 木賊山付近は硬い残雪が20cm位積もっていた。周囲はシラビソの森だった。甲武信小屋への下りで展望が開けるまでは雪で滑りやすかった。木を掴みながら下った。
- 途中からベースダウンしたものの、全員が無事甲武信小屋に到着した。小屋は一つの布団に二人で寝る混雑だった。
- 翌朝、グループのうちの6人は日の出を甲武信ヶ岳山頂で見るために朝食前に山頂往復に出発した。残りの我々二人は5時の朝食を食べてから山頂に出発した。ちょうど日の出組の6人が戻って来て入れ違いになった。
- 山頂までの登りでは次々と登山者が下山してきた。周囲の樹林帯ではメボソムシクイが鳴いていた。我々が山頂に着いた時には他の登山者は3人だけだった。それも次第に減って、最後には水色の服を着た丸顔の若い女性だけになった。「今日は全部見えて良かったですね。昨日も来たんですけれど、もやで見えなかったんです」と話しかけられた。長野県側から千曲川源流を登り、今日は西沢渓谷に下山するとの事だった。「シャクナゲは咲いていましたか」と聞かれたので、「尾根伝いの徳ちゃん新道ではたくさん咲いていました。」と教えてあげた。しばらく展望を楽しんだ後、「では、ごゆっくり」と挨拶して静かな山頂を後にした。下りでは食事を終えた登山者が次々と登って来た。
- 甲武信小屋で全員が合流して出発した。木賊山の巻道には10-20cmの硬い積雪が有り滑りやすかった。周囲はシャクナゲの低木とシラビソの森だった。木賊山からの道が合流すると、間もなく展望地に着いた。富士山が良く見えた。展望地から先では立ち枯れの木が多かった。
- 破風山への登りは岩の混ざる急登だった。振り返ると甲武信ヶ岳が見えた。西破風山から東破風山の間は岩が多かった。時々展望が開け富士山が見えた。南アルプスの高峰も見えた。
- 雁坂嶺への登りは暑かった。所々で木がまばらになり展望が開けた。雁坂嶺はシラビソに囲まれベンチが有った。
- 展望の良い雁坂峠にはベンチが有った。風が涼しかった。約10人の登山者がいた。さわやかな風に吹かれながら、うたた寝をした。
- 雁坂峠からは笹原をジグザグに下って行った。途中に鹿の死体が有った。やがて新緑がきれいなカラマツ林になった。水が少し足りなくなり井戸沢で水を汲んだ。やがて沢沿いの下りになり、岩場の下を横切るところが有った。最後に料金所のところから間違えて車道を下ってしまった。
- 二日間とも山中では大勢の登山者に会った。