- 西沢渓谷入口の駐車場に車を置き歩き始めた。西沢と東沢の分岐で「鶏冠山」を示す標識に導かれて東沢に入った。河原に沿った道をしばらく進むと鶏冠谷の出合に着いた。鶏冠山への道に間違って引き込まれてしまい、約20分ロスした。正しくは出合から河原を50mほど遡ったところに山道の続きが有った。
- 時々河原歩きの混じるロープや針金が付けられた道を進んで行くと清兵衛沢に着いた。釣り師に会った。二人で来たがはぐれてしまったとの事で、もし会ったら言伝してほしいと頼まれた。ホラの貝沢で道はいったん河原に降り立った。ホラ貝のゴルジュを眺め小休止していると、別の釣り師が下山してきた。仲間が探していた事を伝えた。 ホラ貝のゴルジュを高巻きし、更に進んでいくと小さな祠の山ノ神に着いた。渓流タビに履き替え沢を歩き始めた。
- 右岸にかかる乙女ノ滝まで登ると3人組が下山してきた。千畳のナメまで行って戻ってきたとの事だった。河原を進んでいくと左岸から大きな東のナメ滝が落ち込んでいた。右岸に小さめのナメ滝を見た後、今度は西のナメ滝が右岸から流れ落ちていた。流れの中央にはロープが垂れ下がっていた。
- やがて釜ノ沢出合に着いた。まっすぐの金山沢方面は河原が広く、釜ノ沢は見落としそうな感じだった。赤ペンキで岩に甲武信方面を示す字がかかれていた。河原の砂地にテントを張った。砂地は柔らかで快適なテント場だった。
- 二日目、釜ノ沢に入るとすぐに魚止滝が現れた。左手のスラブを登った。魚止滝から上は美しいナメが連続する千畳のナメだった。両岸の緑を楽しみながら登った。7m滝、3段5m滝と次々滝が現れた。
- 野猿ノ滝の左岸を巻いた後、しばらく進むと両門ノ滝に着いた。ここはロープを出して登る事にした。最初、Oさんが左手を登ろうとしたが、滑りやすく途中であきらめた。今度は私が先頭で右手を登った。右手は割とやさしかった。途中の立木で確保しようとしたらカラビナが滝壷へ転げ落ちてしまった。後続のOさんに「カラビナが落ちた」と声をかけたが滝の音で通じなかった。後でハーネスをチェックしたらカラビナを留めるプラスチックの輪っかが劣化していて、小さなショックで切れたようだった。次のヤゲンの滝を過ぎたところでロープを外した。
- 広河原では沢から少し離れ樹林帯の中を歩いた。幕営の後があちこちに有った。次の4段40mのナメ滝は最後だけ滝の右を巻いた。ミズシ沢の分岐には丸い鉄板に「コブシ」と書かれた標識が有った。次々と小さなナメ滝を登った後、木賊沢分岐にある3段30m滝に着いた。右手を直登した後、木賊沢を渡り、樹林の中を巻いて滝の上に出た。
- 水量の少なくなったナメを登り続けると甲武信小屋の水場に着いた。登山靴に履き替えた。一登りで小屋に着いた。
- 荷物を置いて空身になり、山頂に向かった。山頂に着いた時はガスだった。7-8人登山者がいた。しばらく待つうちに視界が開け登って来た釜ノ沢が見えた。小屋に戻ってラーメンで腹ごしらえをした後、戸渡り尾根を下山した。