- 今回は4人だった。徳和集落の奥でタクシーを降りて登り出した。曇り空だった。最初は林道歩きで話をしながらのんびりと歩いた。周囲の森ではエゾハルゼミが鳴いていた。
- 登山道に入ると、最初は植林だった。やがてアカマツの混ざる雑木林になった。エゾハルゼミが盛んに鳴いていた。あちこちにフタリシズカの見事な群落が有った。最初の水場、銀晶水は水が出ていなかった。やがて白い岩が多くなり急坂になった。二つ目の水場、錦量水は水量豊かだった。
- 坂が緩くなると国師ヶ原に着いた。周囲にはシラカバが多かった。若い二人組の男性登山者が足早に抜いていった。レンゲツツジをあちこちに見ながら登って行くと、やがて草地に出た。草地と森との境に鹿がいた。人に慣れているのか逃げようとせず草を食べ続けていた。
- 草地を登って行くと道満尾根からの道が合流した。月見岩が有り、裏側から簡単に登ることができた。月見岩からの扇平の草原にはミヤマキンポウゲが一面に咲いていた。所々にレンゲツツジも咲いていた。
- 樹林帯に入り標高1840m付近まで登ると岩が多くなった。ストックをザックに付けて登った。やがて次々と鎖場が現れた。全部で4つ有った。鎖場は上に行くほど険しかった。3つめの鎖場はルートが分りにくかった。一番上の鎖場までに二組5人の登山者とすれ違った。一番上の鎖場は足を置く場所が無く、足の裏を岩壁に付けて摩擦を効かせ、腕力に頼ってよじ登った。
- 登り着いた山頂には誰もいなかった。あいにくと霧で良い展望は得られなかった。Aさん、Bさんからコーヒー、ナスの炒め物、刺身こんにゃくをいただいて、ゆっくりと昼食休憩にした。
- 帰りの一番上の鎖場は迂回路を通った。迂回路を通る間に二人組が鎖場を登って行くのが見えた。残りの鎖場はそのまま通り扇平まで下った。扇平で休んでいるとポツリポツリと雨が降ってきた。
- 少し急ぎ足で月見岩の分岐を通り過ぎ道満尾根の樹林帯に入った。雨が下まで落ちて来ず快適だった。最初のうちは緩い下りだった。あちこちにヤマツツジがきれいに咲いていた。
- 少し急な下りになると、やがて車道出合に着いた。激しい雨が降ってきた。夕立になり雷も鳴ってきた。レインウェアを着たものの服はずぶ濡れになった。しばらくすると登りで抜いていった若い男性二人組が上から下りてきた。「びしょ濡れになりました。お疲れ様です」と挨拶しながら追い抜いていった。
- 幸いバス停に着く頃には小降りになっていた。レインウェアを脱いでバスの到着を待った。