- 初日、唐桑総合支所前の中華料理店で腹ごしらえをしてから歩き始めた。快晴だった。最初は車道歩きだった。桜やタンポポが咲き、道脇にはカタクリやニリンソウが咲いていた。民家の女性に「巨釜(おおがま)までまだあるよ」と励まされた。
- 車道を上り下りして進むと、ようやく巨釜の駐車場に着いた。駐車場からの下り遊歩道にカモシカがいたのでびっくりした。青い海にそそり立つ一本の岩(折石)がきれいだった。次の半造(はんぞう)も青い海がきれいだった、遊歩道にはツバキがたくさん咲いていた。
- この日は唐桑半島先端の御崎野営場で幕営した。シャワーも無料で使える快適なキャンプ場だった。
- 二日目は唐桑半島の西海岸を歩いた。漁港をいくつも通り、牡蠣の養殖筏を見ながら歩いた。半島一周を歩き終えると早馬神社に着いた。大きな神社だった。天気は下り坂で次の九九鳴り浜(くくなりはま)では海から霧が押し寄せてきた。霧に包まれ波音だけのする静かな浜で、ゆっくりと休んだ。
- この日は気仙沼大島大橋まで歩いてトレッキングを中断し、バスで気仙沼大島に移動して休暇村のキャンプ場に宿泊した。テント設営後に雨が降ってきた。
- 三日目の朝、幸い雨はやんでいた。テントに荷物を置き、身軽になって気仙沼大島一周に出発した。バスで前日中断した気仙沼大島大橋まで戻り歩き始めた。気仙沼大島に渡って最初に登った小亀山と亀山は桜がきれいだった。次の田中浜・小田の浜は砂のきれいな浜辺だった。砂浜を離れ遊歩道に入るとツバキがたくさん咲いていた。地面に落ちた椿の花を踏んづけながら歩いた。
- 島南端の龍舞崎(たつまいざき)まで歩き昼食休憩にした。風が少し強かった。帰りは島の西寄りの舗装路を通った。途中の久須師神社は小さな神社で付近では蛙がたくさん鳴いていた。休暇村に戻ってからは時間が有ったのでテントの外の芝生でお酒を飲んでゆっくりと過した。
- 最終日は快晴だった。出発直後に休暇村の海辺の遊歩道にカモシカがいて驚いた。気仙沼大島大橋を渡り返して、海辺の車道を歩いた。対岸の港には遠洋漁業の漁船が約40隻も係留されていて驚いた。
- トレイルは駅近くで安波山(あんばやま)を経由していた。安波山へ登る遊歩道では桜やツツジがきれいだった。山頂で今回最後の海の景色を楽しんでから気仙沼駅へ下った。駅近くの寿司屋で地元の魚を使ったおいしいお寿司に舌鼓を打ちながら打ち上げをした。
- 今回歩いたのは約52kmで、「みちのく潮風トレイル」合計で617kmになった。これで全行程1043kmの約59%を歩いた事になった。