- 朝の町営バスの乗客は一人だった。終点の田野原から水田の間の道を登山口へと向かった。田植えの終わったばかりの水田に周囲の山々が反射してきれいだった。登山口が近づき、未舗装の林道になると、回りのウツギの花がきれいになった。
- 登山口からは急登が連続していた。二合目から五合目にかけてはブナ林の緑がきれいだった。ところどころでムシカリが白い花を咲かせていた。五合目からはところどころで展望が開け、振り返ると荒雄岳や須金岳が見えた。尾根の右側には雪が少し残り、足元にはイワカガミが咲いていた。
- 稜線に出たところが六合目だった。少し下った鞍部は笹原で、右手には谷すじに雪が残る神室山が見えた。笹原の縁には、シラネアオイやスミレが咲いていた。登りにかかるとキクザキイチゲがたくさん咲いていた。カタクリやツバメオモト、ミヤマカタバミなど、たくさんの花に足も止まりがちだった。
- 九合目からは起伏の少ない稜線となった。ヤマザクラがまだ咲いていた。足元のキクザキイチゲを楽しみながら歩いていくと山頂に着いた。登山者が10人ほどいた。東側はガスに覆われていた。西側の神室連峰の展望を楽しみながら、ゆっくりと昼食を食べた。
- 下りは花立峠へと向かった。花は下りの道の方が少な目だった。9合目までの間に長さ100mくらいの大きな雪田が有った。この付近ではガスのため展望は得られなかった。7合目から3合目にかけてはブナ林が見事だった。花立峠付近ではパラグライダーを楽しむ人が飛んでいた。
- 花立峠からは車道をリゾートパークオニコウベへと下った。リゾートパークからの帰りの町内バスも乗客は一人だった。