- 吾野駅から歩き始めた。曇り空だった。車道を歩いて行くと「吾野宿」と書かれた標識が有った。素朴な感じの和菓子屋さんでは桜もちを売っていた。やがて集落を離れると沢沿いの車道の登りになった。日陰になり少しひんやりした。山道に入ると林道を絡みながらの登りになった。
- 顔振(かあぶり)峠が近付くと山の中の集落になった。畑の周りには紅白の梅の花が咲いていてきれいだった。蜜柑の木も多く、木の下には蜜柑の実がたくさん落ちていた。顔振峠には車道が上がってきていた。登ってきた車から年配の夫婦が下りてきて茶店に入っていった
- 顔振峠からは裏手の展望台へ向かった。植林から自然林へと変わり、一登りで展望台に着いた。脇にはアセビが咲いていた。東側の関東平野の眺めが良かった。シートを敷いて白ワインで乾杯し、昼食休憩にした。しばらくすると小さな子供2人を連れた娘さん2人と、娘さんの父親との5人家族がやって来た。父親に「10年ほど前はこの辺をよく歩いたものです。関八州見晴台はどれでしょうか?」と話しかけられた。
- 展望台からは赤テープと踏み跡に従って尾根伝いの近道を南へ向かった。やがて整備された登山道に出た。すぐに諏訪神社に着いた。境内では2人のハイカーが休んでいた。
- 諏訪神社から縦走路を少し南東へ進んだ後、分岐を左に入って越上山に向かった。少し岩場が有った。山頂直下の岩場手前で山慣れた感じの年配男性とすれ違った。「この先の岩場は気をつけてくださいね」と教えてくれた。越上山は植林に囲まれて展望は無かった。
- 分岐に戻り縦走路を先に進んだ。何度か林道と交差した。やがて送電鉄塔の跡地に着いた。木が切られて開けていた。周囲の木も葉が落ちていて眺めが良かった。
- 一休み後、縦走路を更に先へ進んだ。所々に広葉樹林帯が有った。エビガ坂で縦走路を離れて下って行くと民家2軒だけの集落、ユガテに着いた。水仙が咲き、梅の花がきれいだった。広場のベンチに座って一休みした。天気は良くなり青空が広がってきた。暖かな日差しが心地よかった。
- ユガテから少し登り返すと橋本山に着いた。西側に前日登った天覚山が見えた。橋本山からはヤブツバキの森をジグザグに下り、神社横を通ると国道に出た。西吾野駅はすぐ目の前だった。
- この日、山中で出合った登山者は20人ほどだった。