- 初日は雨だった。見学する予定だった龍泉洞は増水のため閉洞だった。初日も少しだけ歩く事に変更して岩泉小本駅からレインウェアを着て歩き出した。熊の鼻展望所では迫力有る海岸を眺めた。茂師(もし)からバスでグリーンピア三陸宮古まで行って宿泊した。夕食は地元のホタテと牡蠣がおいしかった。
- 二日目も雨だった。茂師まで宿の車で送ってもらい歩き出した。摂待(せったい)駅では、駅の待合室で約1時間雨宿りした。駅前の産地直売所を覗くと、リンゴや松茸(3本2500円)を売っていた。松茸は日持ちしそうにないので岩手県産のリンゴ3個300円を購入した。とてもおいしかった。この日はグリーンピア三陸宮古まで歩いた。
- 三日目になって、ようやく晴れた。朝方、宿の部屋から海がよく見えた。まだ少し濡れて滑りやすい道を歩き出した。最初の谷を越える所は道路工事中のため迂回路を通った。迂回路の途中には徒渉が有った。太さ約50cmの丸木の倒木が沢をまたいで倒れていた。倒木に馬乗りになってまたぎながら渡った。
- 三日目の後半は、沼の浜など小さくてきれいな砂浜をいくつも通った。砂浜と砂浜の間は尾根を越える山道でアカマツがたくさん生えていた。岩場にはハマギクがたくさん咲いていた。真崎漁港手前から少し荒れた未舗装の道を登ると真崎灯台に着いた。アカマツがまばらに生えた芝生地で心地よい場所だった。
- 次の三王岩では、荒波が岩に打ち寄せて水しぶきが上がり迫力が有った。ハマギクもたくさん咲いていた。ちょうど取材グループ15人ほどがいて、出演者の西洋人3人といっしょに三王岩の撮影をしていた。
- 最後は田老の町で震災遺構の「田老観光ホテル」跡の横を通り、「道の駅たろう」まで歩いた。海藻や蜂蜜をお土産に購入してから、グリーンピア三陸宮古の迎えの車で宿に戻った。
- 四日目も良い天気だった。「道の駅たろう」から歩き出した。最初の港付近の道は工事中のため迂回路を歩いた。アカマツの森を歩いて行くと、最初に出た浜が栃内(とちない)浜だった。車道が通じていない静かな浜で、「この浜に来るのは、いったいどんな人だろうか」と思った。沖合を北海道に向かうフェリーがゆっくりと通過して行った。
- 栃内浜からの道は海岸の岩場が迫る浜に続いていた。時折波しぶきが岩にかかっていた。波の合間を縫って砂浜を走って通過した。岩場のハマギクがきれいだった。次の樫内(かしない)浜には漁港が有り、作業者が3人いた。「どこから来たのか」聞かれたので「田老から歩いてきた」と伝えると驚いていた。樫内浜からの海辺の道は満潮で通れなかったので山の中の迂回路を通った。
- 次の松月(まつつき)浜も無人だった。通じていた車道は台風のせいか波打って崩れていた。崩れた車道を上流へ向かって歩いて行くと草取作業の二人組が休んでいた。海の方から来た我々を見て驚きながら「道が有るのか」と聞かれた。「歩くだけの道なら有ります」と答えると「キノコ採りか」と聞かれたので「松茸を探しながら来たけれど分からなかった」と答えると、「松茸ならそこら中に生えているよ」と手を山の方に大きく広げながら教えてくれた。挨拶をして通り過ぎると、一人が追いかけて来て「松茸だ。大きくてもう食べられないけれど」と言って採ったばかりの長さは20cm位の松茸を見せてくれた。松茸の香りが漂ってきた。
- 宮古カントリークラブのコースの中を通り、女遊部(おなっぺ)浜を通ると、この日の宿泊地、休暇村陸中宮古に着いた。
- 最終日も良い天気だった。休暇村から遊歩道を歩いて行った。次の潮吹穴では、大きな波が来るたびに20mほどの高さに潮を噴き上げていた。波の大きさに合わせて吹き上げる潮の高さが変わり見飽きなかった。浄土ヶ浜手前の蛸の浜展望所にはハマギクがたくさん咲いていてきれいだった。
- 浄土ヶ浜では観光客に混ざって海藻のたっぷり入った浜ラーメンを食べた。次の舘ヶ崎展望所からは、次回歩く月山の眺めが良かった。最後は市街地を宮古駅へゆっくりと向かった。