- 山都からのバスの乗客は二人だけだった。川入からは林道を登山口まで歩いた。登山口で登山届を書いてから出発した。
- さすが百名山とあって、次々と人が下りてきた。地蔵山の巻道にある水場は登山道のすぐ横にあり、冷たくておいしかった。2.5リットル水を満たした。剣ガ峰の岩場には鎖場が2箇所ほど有った。岩場を登ると三国岳に着いた。暑くて汗だくになった。この日は小屋に宿泊した。20人程の宿泊者だった。
- 翌日も良い天気だった。切合小屋付近はマツムシソウが咲いていた。小屋で水を補給した。飯豊山神社への登りでは終わりかけのヒナウスユキソウがたくさん咲いていた。
- 飯豊本山から御西岳にかけてはニッコウキスゲがたくさん咲いていた。風が次第に強くなってきた。御西小屋でテントを張り荷物を置いて、飯豊連峰の最高峰大日岳を往復した。
- 小屋に戻ると風向きが少し変わりテントが今にも吹き飛ばされそうになっていた。テントの回りの石を補強し、水をくみに行った。水場は風があまりなかった。これから台風の接近で風が強くなるのではと、かえって不安になった。結局、小屋の管理人さんのはからいで、普段はテントを張らせない場所に移動させてもらった。
- 三日目は夜中の1時半ころから雨が降り出した。停滞するか迷ったが、台風が北にそれたのと、2パーティ梅花皮(かいらぎ)小屋方面に出発して行った事、天気予報で午前中50%、午後30%と言っていたので出発した。
- 雪渓が何度か有った。硬くて滑りやすかったので、いずれも上の草付きをトラバースした。南西の風を受けるところでは強風で難儀した。御手洗池の先で先行の学生パーティに追いついた。どうやら彼らは、ここで行くのをあきらめた様子だった。烏帽子岳付近でザックカバーを2回飛ばされた。(念のため紐でザックにくくりつけておいて良かった。)梅花皮岳との間では右側に崖が迫るところが有った。中腰になり、ストックで体を支えながら通過した。
- たどり着いた梅花皮小屋では停滞者が20-30人いた。強風の中を歩いてきたのでびっくりされた。外の様子をしきりに聞かれた。ここは水場が近いので水を補給した。
- 北俣岳への登りは比較的風が少なかった。ところが門内岳への登りになると、さえぎるものの無い草原が続き再びザックカバーが飛ばされた。顔に当たる雨が痛かった。もう我慢の限界と予定を変更して門内小屋で泊まることとした。(結局、この日、歩いている最中にすれ違った登山者は一人だけだった。)