- 芦ヶ久保駅から歩き出した。西武線のトンネルをくぐり二子山への登山道を登って行った。きれいな森の斜面の登りだった。小鞍部を過ぎて緩い下りになると兵ノ沢が近づいてきた。沢を渡る木橋のところで、支度をして入渓した。
- 日陰で水も冷たく、涼しくて快適な沢だった。小滝が続いていた。両側には取水のための黒いホースが設置されていた。ホースは所々で切れていて、どうやら使われなくなったものが多い様子だった。幅広の1m滝を越え、ナメ滝の上に出たところで小休止した。ここには右手から小沢が流れ込んでいた。取水のホースはこの付近で終わっていた。
- 小休止地点から少し登ると両岸が迫り滝が連続する箇所に来た。最初の2m滝には巻き道がすぐ右側に有った。ここは水を浴びながら滝登りに挑戦することにして、カメラを防水袋の中に入れた。ところが滝を半分ほど登ったところで右手で掴んでいた3cmほどの岩の突起がすっぽりと抜けてしまった。あえなく落下し、膝くらいの深さの滝壺で下半身がずぶ濡れになってしまった。気を取り直して再挑戦し、今度は無事登り切った。
- 以後の滝は、いずれも容易で楽しく登ることができた。いったん登山道と交差し、更に1mほどの小滝を次々と登っていくと、標高500mの二俣で水が伏流になった。ここまで涼しい沢登りを十分楽しめたので、ここで終了することにした。登山靴に履き替えて横の登山道に出た。周囲の森からはミンミンゼミの鳴き声が聞こえてきた。
- 帰りは登山道を沢を上から見ながら芦ヶ久保駅へと下った。苦労した滝の箇所は上からは岩陰で見えなかった。駅までの間で登山者二人とすれ違った。
- 駅では時間が十分有ったので、駅前の「道の駅」に寄り道した。地元の野菜が安く売られていた。ザックの重さが1.5倍になるほど大量に購入した。横のレストランには「どぶろく」の幟が有った。暑いので代わりに「紅茶ソフトクリーム」を購入した。ソフトクリームを食べながら景色を眺め、久しぶりの旅行気分を味わった。すっかり満足し、「また、来よう」と思いながら電車に乗り込んだ。
- 自宅に着いたのは、まだ15時前で、たっぷり午後の昼寝をする時間があった。