- 1両編成の山形鉄道は15人ほどの乗客だった。車内にはテーブルが据え付けられていた。白兎(しろうさぎ)で下車し、田んぼの間の道を歩き始めた。天気は快晴で稲穂が黄金色に輝いていた。田んぼの先に目指す葉山が見えた。暑かったので途中でシャツ1枚になった。県道との交差点には「葉山登山口」の標識が有った。交差点手前の自販機でコーヒーを買った。
- 舗装路を進むと葉山森林公園に着いた。広い駐車場、トイレ、水場が有った。道を少し進んだ鳥居の所に登山口が有った。登山者の車が2台駐車してあった。
- 尾根のブナ林の登りだった。足元にはキノコが多かった。ウルシの紅葉がきれいだった。60歳くらいの男性登山者が下りてきた。キノコを入れたスーパーの袋をぶら下げていた。更に登ると60歳くらいの夫婦とすれ違った。標高780m地点は少し広くなっていて展望が開けた。トンボがたくさん飛んでいた。振り返ると白鷹山が見えた。
- やがて花崗岩のU字に掘られた道になった。黄葉がきれいになってきた。しばらく登ると水場に着いた。「鉾立の水」と書かれた標識が付いていた。水量は多かった。水を3リットルにしたのでザックが重くなった。
- 水場から少しの登りで山頂の小屋に着いた。隣には神社の祠が二つ有った。小屋は築50年以上たっていた。しっかりした造りで中は清潔できれいだった。窓にはガラスが二重に取り付けられていた。
- 小屋に荷物を置き奥ノ院まで行ってみた。途中には湿原が有り、草紅葉がきれいだった。奥ノ院からは祝瓶山が三角形にきれいに見えた。足元の黄葉がきれいだった。展望を楽しんでいると、80mほど先に熊が現れた。あわてて小屋に戻る事にした。奥ノ院からの最初の下りは、むしろ熊の方に近づくので良い気持ちはしなかった。
- 翌朝は霧だった。ラーメンの朝食を食べてから出発した。緩い下りがしばらく続いた後、少し急な下りになった。霧の中の紅葉がきれいだった。
- オケサ堀まで森の中の下りだった。ブナが多かった。霧は次第に晴れていった。オケサ堀は人工的に掘られて流れを変えてある感じがした。
- オケサ堀を過ぎると急な斜面のジグザグの下りになった。栗の実がたくさん落ちていた。50歳位の男性とすれ違った。「大朝日からの縦走か」と聞かれた。すれ違った先で道のカーブ部分が崩れていた。ショートカットする道にはロープと鎖が付けられていた。
- 最後は草地の緩い下りになった。足には「くっつき虫」がたくさん着いた。大石大明神にはすれ違った人のものと思われる車が1台駐車してあった。
- 車道を下り、麓の公園「縄文の里」の古代の丘資料館に寄り道した。時間が余ったので資料館前の芝生に座って休んだ。青空が広がって、すっかり暑くなった。栃の木が植えられ栃の実がたくさん落ちていた。
- 資料館から車道をバス停ある中里まで歩いた。バス停前の和菓子屋で「縄文もち」を買って食べながらバスを待った。