- 土佐くろしお鉄道の各駅停車の乗客は10人ほどだった。クリスマスらしく車内はイルミネーションされていた。外がまだ薄暗いので、窓にイルミネーションの光が反射してきれいだった。
- 土佐入野駅で下車した。駅の待合室に面して手作りケーキの店が有った。帰りに営業していればケーキを食べようと思いながら歩き始めた。
- 最初は車道の登りだった。少しにわか雨が降っていた。学校の手前は道路工事中だった。学校の先で坂道の住宅地になった。通学の子供達とすれ違った。
- 最後に墓地の横を登って行くと登山口に着いた。説明板には登山道は橘川(たちばながわ)古道と呼ばれ、昔は橘川集落の子供達の通学路だったことが記載されていた。登山口で雨はやんだ。
- 曇り空の中、古道を登り始めた。照葉樹の森だった。オンツツジの木も有った。草むらに埋もれそうになった杖立地蔵が有った。下山路との分岐点付近は植林帯だった。
- 分岐点からは急登になった。稜線に出ると緩やかな登りになった。コナラの黄葉が少し見られた。
- 山頂は、東側の展望が開けていた。海がきれいに見えた。高さ1.5m程の観音像が海を向いて立っていた。山頂周辺には黄葉したコナラの木が有った。
- 山頂を後にし、気持ちの良いコナラの稜線を戻って行った。急坂になると植林になり、やがて先ほどの分岐に戻った。右折して斜面を横切って進む道に向かった。倒木が多かった。やがて尾根を乗り越えるところに着いた。山伏峠との標識が有った。見上げると、ここまでは稜線通しにも歩いて来られそうだった。
- 斜面を横切りながら次第に下って行った。沢に出たところで進む方向が分からなくなった。結局、沢沿いに下って行くことにした。やがて林道に出た。林道をしばらく下ると橘川集落の少し下流の車道に出た。どうやら古道を離れて少し遠回りをしてしまったらしかった。この日は山中では誰にも会わなかった。
- 車道を橘川集落へ歩いていると、農作業中の50歳くらいの夫婦がいた。急に現れた我々に驚いた様子で、「どこから来たのか」と聞かれた。八丁山に登ってきたことを伝えると「大変だったでしょう」と言われた。
- 橘川集落で一休みした。これから向かう車道には1700m先で崩れて通行止めとの表示がされていた。休憩後、車両通行止めの道を登り始めた。しばらく登り峠を越えると下りになった。路肩が崩れている箇所が有り、車両通行止めの原因らしかった。軽自動車なら通行できそうだった。
- 車両通行止めの道が終わると加持本村に着いた。更に車道を歩いて土佐入野駅に向かった。途中で八丁山が見えた。最後は交通量の多い国道を通り、土佐入野駅に着いた。
- 手作りケーキ屋には50歳くらいの職人風の店長がいた。「四国ならではのシュークリーム」と有ったので、「どこが四国ならではなのか」と聞くと「東京や大阪では皮が柔らかいけれど、ここでは硬いのが好まれる」との説明だった。プリンを購入するとその場でキャラメルを焼いてパリッとさせてから出してくれた。並んでいたどら焼きも購入し、特急に乗り込んでからおいしくいただいた。