- 釈迦堂遺跡博物館から歩き始めた。高速道路の横から桃畑の間へと車道を進んだ。桃の収穫後に残された白い紙袋が木の枝にぶら下がっていた。あちこちのブドウ棚からは、ブドウのつると葉を燃やす煙が上がっていた。快晴で南アルプスが白く見えた。
- 車道を少し登ると登山口に着いた。両脇には石灯籠が建っていた。登山道は緩やかだった。登山道脇にも所々に石灯籠が建っていた。木々には枯葉が残り、逆光が差すと赤くてきれいだった。
- 登り着くと蜂城山山頂で、神社が有った。木の間から白くなった南アルプスや奥秩父の山々が見えた。甲府盆地はうっすらともやっていて幻想的だった。今回のメンバーが集まるのは2年ぶりで賑やかな昼食になった。なかにはお湯を沸かし終わってからラーメンを忘れてきた事に気づいた人もいて、別のメンバーから食料を分けてもらっていた。
- 蜂城山から先の道への入口には「整備されておらず危険」との看板が掛かっていた。神領山(しんりょうさん)との鞍部までは、それほど困難も無く、むしろ紅葉がきれいだった。鞍部からの登りは植林になった。最後の5分ほどは倒木が多く、山頂への道を見落としそうになった。
- 神領山山頂は木に囲まれていた。木の間から達沢山方面の山々が見えた。更に次の大久保山までは、倒木をまたいだり、くぐったりしながら縫うように進むところが続いた。
- 大久保山は南側の展望が開けていた。山頂のすぐ下に神社が有った。神社からはようやく歩きやすい整備された道になった。道には落ち葉がたくさん積もっていた。大文字焼をする場所に出ると展望が開け高速道路と甲府盆地が見えた。
- イノシシや鹿よけのネットを数回通ると車道に出た。結局、この日は山中では誰にも会わなかった。最後はブドウ畑を見ながら車道を釈迦堂入口バス停まで歩いた。
- 勝沼ぶどう郷駅では、あいにくシーズンオフのためか喫茶店は営業していなかった。ワインを飲めそうで飲めないのはつらかった。仕方なく何も買わずにホームに上がった。ちょうど南アルプスに沈む夕陽を見ながら電車を待った。